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クラウド会計のフリー、65億円調達を発表

クラウド会計ソフトのフリー(東京・品川)は7日、LINEや三菱UFJ銀行などから総額65億円を調達すると正式に発表した。サービス開発を強化するほか、財務情報を使った決済や融資の協業も視野に入れる。目指すのは「経営に関する日々の意思決定を改善する土台」(佐々木大輔社長)。中小企業や個人事業主のプラットフォームづくりを加速させる。

フリーの佐々木社長

フリーのクラウド会計は銀行口座やクレジットカードと連動すると、リアルタイムで入出金の履歴を自動で取得する。人工知能(AI)が項目ごとに自動仕訳し、専門知識なしでも会計の管理ができるのが特徴だ。月数千円から導入できる初期コストの低さと利便性から中小企業や個人事業主の支持を集めている。

フリーは8月中に第三者割当増資を実施し、アイフル子会社のライフカードや国内外の機関投資家などからも資金を調達する。今回の調達ラウンドは「シリーズE」で、資金調達額は累計で161億円となる。会計ソフトの自動化機能を改善するほか、企業に適切な資金調達のタイミングを通知する機能などを開発するという。

今回出資するLINEは、スマートフォン(スマホ)を使った決済サービス「LINEペイ」で中小店舗を照準に入れる。フリーの東後澄人・最高財務責任者(CFO)はLINEとの連携について「個人事業主向けのサービスでわれわれと親和性がとても高い。会計ソフトを導入していない個人事業主を一緒に開拓したい」と話す。

銀行にとってはフリーのような会計ソフトの取引データが、決済やオンライン融資といった成長分野に不可欠になっている。三菱UFJ銀とは企業間決済や財務情報をリアルタイムに把握することで、中小企業へのより柔軟な融資を想定する。フリー側は「個人に比べ利用が遅れる法人のネットバンキングなどオンライン化がカギとなる」(東後氏)とみている。

フリーは2013年にサービスを始めたクラウド会計の先行組で、利用する中小企業や個人事業主は100万を超える。同分野は競合のマネーフォワードや弥生(東京・千代田)も利用者を急速に増やしている。

MM総研(東京・港)が個人事業主を対象に実施した調査によると、会計ソフトの利用は28.4%にとどまる。このうちクラウド型は14.7%とさらに少ない。各社とも顧客獲得を急ぐが、開拓余地はまだまだ大きいといえそうだ。(駿河翼)

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