2018年8月18日(土)

諏訪湖の水質、IoTで常時観測 産官学で試験

北関東・信越
2018/8/6 22:00
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 長野県諏訪市や金型成形の旭(諏訪市)、信州大学などが参加する産官学共同チームは6日、すべてのモノがネットにつながる「IoT」の技術を使って諏訪湖の水質を観測する試験を開始したと発表した。水温や溶存酸素量(DO)などを測定し、電波でサーバーに送信する。遠隔地でも水質の変化を常時監視できるようになり、対策にも取り組みやすくなる。

IoT技術で諏訪湖の水質を常時、遠隔観測する

 地元の諏訪湖漁業協同組合やIT(情報技術)企業のハルモニア(諏訪市)のほか、センサーメーカーなど8社・団体が参加するプロジェクト。共同チームは縦・横1メートル10センチ、高さ1メートル程度の枠組みにセンサーや太陽電池を積んだ測定装置を試作した。重さは約80キログラム。測定データは携帯電話の回線でサーバーに送る仕組み。

 6日に湖岸から約1.8キロメートル沖合の諏訪湖中心部に装置を係留し、1時間ごとに水温やDO、濁度を無人で測定する。測定結果はホームページ上でリアルタイムに表示される。

 共同チームによると、諏訪湖の水質調査はこれまで、人手で現場測定するか、係留した測定装置を1~2カ月ごとに回収して調べていた。今回の事業により、諏訪湖の水質を遠隔地から常時把握できる体制が実現した。

 諏訪湖は2016年にワカサギの大量死が発生して水質悪化の懸念が出ており、DOなどの常時観測が課題になっている。共同チームは諏訪湖の氷結時期が到来する12月半ばごろまで測定して結果を検証する。

 製作した機器はセンサーなどを除いて市販品を使っており、製造コストは特注品の半分から3分の1程度で済むという。安価で作れることから、将来は測定箇所を増やして多点観測も検討する。

 また旭などはIoT技術の普及にも取り組んでいる。諏訪湖の水質測定だけでなく、観光や医療・介護分野にもIoT技術の応用を拡大したい考えだ。

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