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ロヒンギャ問題、欧米と対応で一線画す 河野外相

(更新)

【ネピドー=新田裕一】河野太郎外相は6日、ミャンマーの首都ネピドーでアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相と会談した。イスラム系少数民族ロヒンギャへの迫害をめぐる問題について協議し、解決に向けてスー・チー政権と協力していく姿勢を示した。ミャンマーの治安部隊が組織的に迫害したと非難する欧米諸国とは一線を画した対応だ。

6日、ミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相と会談した河野太郎外相(左)

河野氏は会談後の共同記者会見で、多くのロヒンギャが住む西部ラカイン州の貧困問題が背景にあると指摘。「電力や道路、小学校の建設などインフラ支援を州全体に広げたい」と述べ、ロヒンギャ支援にも乗り出す考えを示した。

河野氏はミャンマー政府の対応について「独立調査委員会の設置や国連機関との覚書締結を高く評価する」と語った。透明性ある調査の実施などを求めつつ「ミャンマーが取り組みを進展させれば、日本も国際社会に一緒に説明をしていきたい」と強調した。

スー・チー氏も「今後の取り組みで前向きな結果が得られると期待している」と応じた。

日本がミャンマーとの連携姿勢を強める背景には、ミャンマーで中国の影響が強まっていることへの警戒感がある。ミャンマーが国際的に孤立すれば、長年の友好国である中国への依存度を高めるのは必至だ。

中国の王毅外相は6月にミャンマーのチョー・ティン・スエ国家顧問府相と、バングラデシュのアリ外相を北京に招待。中国の仲介で、ミャンマーとバングラデシュとの非公式協議の場を持たせた。ミャンマー外務省の高官は「中国はこの地域での主導権を維持したいのだろう」とみる。

日本側の働きかけは一定の成果を上げ始めているようだ。ミャンマー政府は6月に国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)などとの協力覚書を締結。7月には国内外4人の有識者による調査委を設け、大島賢三元国連事務次長らを委員に任命した。

ただバングラデシュに逃れた約70万人の難民の帰還については、実現のメドは立っていない。スー・チー氏は記者会見で、難民が求めている国籍の認定は「長期的な課題であり、一歩ずつ進めていくほかない」と指摘。「国内でも様々な意見があり、我々は全ての意見に耳を傾ける必要がある」と語った。

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