2018年12月17日(月)

文字認識のAIインサイド、約5億円調達

2018/8/6 17:20
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人工知能(AI)を活用した文字認識などで業務効率化サービスを提供するAIインサイド(東京・渋谷)は、東京大学エッジキャピタルや、日本郵政キャピタル、三菱UFJキャピタルを引受先とした第三者割当増資で約5億3000万円を調達したと発表した。調達資金は営業人員の拡充や技術開発などに充てる。

渡久地択社長

「東京都千代田区大手町――」。記者が乱雑に崩して書いた住所をスキャナーで読み込ませる。パソコンにデータを移し、AIインサイドが提供するサービスで認識させると、画面上に「東京都千代田区大手」と表示された。「町」の文字は崩しすぎて認識できなかったようだが、そのほかは満点だ。大手町以下の番地も正確に読み取った。

「ディープラーニング(深層学習)などを使って手書き文字の認識精度を上げた」と話すのはAIインサイドの渡久地択社長。同社のサービス「DXスイート」はクラウド経由などで手書き文字が認識できる。金融機関を中心に120社以上が活用する。

乱雑な手書き文字を認識できる秘密は、敵対的生成ネットワーク(GAN)と呼ぶAI技術だ。AIが作った画像を別のAIが判定する作業を何度も繰り返す仕組みだ。AIインサイドでは、用意した文字を片方のAIが手書き文字のようなフォントに変換し、他方のAIが本当に手書き文字に見えるかどうかを何度も評価した。このやりとりを繰り返すことで「無数の手書き文字のパターンを生成できた」(渡久地社長)という。

銀行の口座開設用紙やローンの申請用紙など、手書きが多い書類を読み込むのが得意だという。読み込んだ書類を一気にデータ化できれば、人力で打ち込む作業が減る。AIの仕事を人がチェックするように設定すれば、打ち間違いの恐れを減らせる可能性がある。

調達資金は、サービス拡大のための営業人員や新技術の開発に充てる。今は読み込む書類の形をあらかじめ人が指定する必要があるが、「書類の書式にかかわらず自動で読みこむ技術を作りたい」と渡久地社長は話す。(矢野摂士)

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