2018年10月22日(月)

トルコ大統領「米閣僚の資産凍結」 対イラン制裁も同調せず

トルコショック
中東・アフリカ
2018/8/5 18:00
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【イスタンブール=佐野彰洋】トルコのエルドアン大統領は4日、米国人牧師拘束を巡る米国の対トルコ制裁に対抗措置をとると表明した。北大西洋条約機構(NATO)の同盟国である両国で、制裁が連鎖するのは異例。米国は7日に対イラン制裁を再開するが、イランと関係が近いトルコは応じない構えだ。

「米国の法相と内相の資産がトルコにあれば凍結する」。エルドアン氏は4日の演説でこう強調した。米財務省は1日、米国人牧師アンドルー・ブランソン氏の拘束で主導的な役割を果たしたとしてトルコのギュル法相とソイル内相に資産凍結などの制裁を発表。エルドアン氏は「非常に無礼だ」と不満を表した。

トルコは原油調達やシリア和平での協調で、イランとの関係は良好だ。トルコ政府は米制裁には縛られないとして対イランビジネスを続ける方針だが、トルコ企業が米国市場やドルを基軸とする国際金融システムから締め出される恐れもある。

制裁が連鎖する状況に市場は懸念を深める。トルコの通貨リラは1日以降、急落。節目の1ドル=5リラを突破し、過去最安値を更新した。株式や国債も売られた。国内総生産(GDP)比で6%超の経常赤字を抱え、7月のインフレ率は前年同月比約16%に達した。エルドアン氏は3日、家庭でタンス預金状態にある外貨や金をリラに両替するよう国民に呼び掛けた。

トルコはオバマ前米政権下での対イラン制裁に違反した罪で、トルコ国営銀行の元幹部が米国で服役中だ。この違反に対し、米政府が巨額の罰金を科すとみられていることも、2国間関係の重荷となっている。

このほか米国によるシリアのクルド人勢力支援、トルコによるロシア製地対空ミサイルシステムの購入問題など、米とトルコの間の懸案は山積している。

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