2018年8月19日(日)

中国外相、「終戦宣言」に前向き 朝鮮戦争めぐり

中国・台湾
朝鮮半島
2018/8/2 22:15
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 【シンガポール=永井央紀】中国の王毅外相は2日、シンガポールでの記者会見で、北朝鮮が求めている朝鮮戦争の「終戦宣言」に前向きな考えを表明した。「関係国が戦火を望まないのなら、我々は終戦宣言を発表できる。これは時代の潮流に符合することだ」と述べた。米国と韓国、北朝鮮だけでなく中国も加えた4カ国での宣言を前提にしているとみられる。

 朝鮮戦争は半世紀以上も休戦状態が続いており、北朝鮮は米国などとの平和協定締結を目指している。ただ、国際法上の効力を持つ平和協定の交渉は時間がかかるため、その前段階として政治的な意思表明である終戦宣言を表明する案を韓国が提唱した。

 韓国と北朝鮮はこの案に積極的だが、中国はこれまで明確な態度を示してこなかった。韓国が当初、北朝鮮と米国との3カ国での宣言を志向し、中国が除外されることを警戒したとみられる。

 中国は7月、楊潔篪政治局員を韓国へ、その後に朝鮮半島問題特別代表を兼ねる孔鉉佑外務次官を北朝鮮へ派遣した。外交筋によると、韓国がこの際に中国を加えた4カ国で終戦宣言を出す提案をした。北朝鮮も応じる考えを示し、王毅氏の今回の発言につながったもようだ。

 ただ、米国は現段階での終戦宣言には消極的だ。聯合ニュースによると、ハリス駐韓米大使は2日、終戦宣言には北朝鮮による「非核化に向けた実証可能な動き」が必要だと記者団に述べた。中国は今後、韓国や北朝鮮とともに終戦宣言に応じるよう米国への働きかけを強める見通しだ。

 北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相は北京経由で3日朝にシンガポールに入る。朝鮮中央通信は2日、李氏が4日のASEAN地域フォーラム(ARF)に出席後、イランを公式訪問すると伝えた。

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