2018年11月16日(金)

森ビル、東京都心で相乗り実験 米ヴィアと

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2018/8/1 15:44
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森ビルは1日、東京都心に走らせるワンボックス車に社員が相乗りして移動する実証実験を始めたと発表した。米ライドシェア大手のヴィアが予約・運行システムを提供する。日本では一般車両での有償の相乗りは原則禁止だが、森ビルが料金を負担して社員が無料で乗れるようにしたことで実験が可能になった。ヴィアは利用状況のデータを集め、国内での事業展開を検討する。

実験は「オンデマンド型シャトルサービス」と題して、森ビルの社員約1300人を対象に2019年7月末までの1年間実施する。出退勤や外出の際に自由に使える。

メルセデス・ベンツ日本(東京・品川)から提供を受けた高級バン「Vクラス」を4台を用意。東京都港区を中心に所定エリアで平日の午前8時~午後7時半に走らせる。3列シートで運転手以外に最大6人が乗れる。

社員はヴィアが森ビル用に作ったアプリを業務用スマートフォン(スマホ)に入れ、現在地と目的地を指定する。

スマートフォンのアプリで簡単に予約できる(後ろが使用する車両)

スマートフォンのアプリで簡単に予約できる(後ろが使用する車両)

独自のアルゴリズムで同じ方向をめざす複数の乗客を把握し、最適な走行経路を即座に選定する。相乗りする社員がいない場合は1人でも運ぶ。

森ビル営業推進部の竹田真二課長は「渋滞解消につなげて都市の魅力を高めるとともに、社員のコミュニケーションも活性化させたい」と話す。

ヴィアは13年に米ニューヨークでサービスを始めた。現地での知名度は高く、1回あたり平均利用料金は400~800円台。ほかに米国のシカゴ、ワシントンD.C.や英ロンドンなどでも展開している。

ヴィアで事業開発を統括するデイビッド・エーデルマン氏は日本経済新聞の取材に「どの国でも交通分野は規制が多いが、やり方を変えながら広げてきた。日本も規制はあるが、公共交通機関が少ない地方を含めて機会がある」と語った。

実際、一部の過疎地では実験的な運行が認められている。燃料代など実費だけ受け取ることで規制をクリアしたノッテコ(東京・千代田)のようなライドシェアサービス企業もある。

今回はドライバーは運転手派遣会社に所属するプロだが、白ナンバーの一般車両を使う。有償で人を乗せると道路運送法が禁じる「白タク」行為になるが、会社負担にしてクリアした。複数の企業が交通費削減や福利厚生の一環として会社負担でサービスを導入するニーズも見込む。

米ウーバーテクノロジーズや中国の滴滴出行(ディディ)など世界のライドシェア大手は日本では当面タクシー配車に特化する戦略だ。ヴィアは海外でバス会社やタクシー会社に運行管理システムを提供した実績も豊富で、このほど設立した日本法人で国内のタクシー会社や自治体などとの協議も進めているという。配車アプリを含め、幅広く事業展開の可能性を模索する。

(大林広樹、志賀優一)

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