2018年9月25日(火)

衛星データを誰でも利用可能に 民間利用を促す団体

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BP速報
2018/8/1 20:00
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日経クロステック

 さくらインターネットは2018年7月31日、衛星写真などのデータの民間利用を促す団体「xData Alliance(クロスデータアライアンス)」を発足したと発表した。政府機関が保有する衛星データを公開し無料で使えるようにする、日本初の取り組みだ。同年5月9日に経済産業省の「平成30年度政府衛星データのオープン&フリー化及びデータ利用環境整備事業」の委託先として契約した同社のほか、宇宙産業関連企業を含む21の事業者や研究機関が加盟している。まず衛星データのデータベースやAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)から成るシステム「Tellus(テルース)」の開発に取り組む。

xData Allianceの代表メンバーたち

xData Allianceの代表メンバーたち

 同アライアンスはTellusを通じて、さくらインターネットが有する大規模(2018年度時点で5ペタバイト)のストレージやデータの分析に必要なソフトなども提供する。民間企業だけでなく大学や個人も利用できる。18年内にパイロット版の提供を始める予定だ。

さくらインターネットの田中邦裕社長

さくらインターネットの田中邦裕社長

 これまで、衛星データは取得や加工のコストが高くついたうえ、データサイズが大きいため扱いが難しく民間利用の障壁となっていた。さくらインターネットの田中邦裕社長は「衛星データの利用が前提となり、それを使って様々なことに挑戦できる基盤を作りたい」と意気込む。

 xData Allianceのリーダーを務めるのは東京大学空間情報科学研究センターの柴崎亮介教授だ。主にTellusのシステム構築を担うさくらインターネットのほか、人工衛星の開発や衛星データの提供を手掛ける宇宙ベンチャーのアクセルスペース、人工知能(AI)開発のスタートアップのSIGNATEやABEJA、メルカリ、双日、みずほ情報総合研究所などが参加する。

xData Allianceに参加する組織の一覧

xData Allianceに参加する組織の一覧

 Tellusの開発のほかにも、衛星データの活用に関するコンテストの開催や、衛星データを組み合わせて解析する地上で得られるデータの収集などにも取り組む。衛星データは農業や流通、防災など様々な分野で活用できる可能性があるという。

 経済産業省の製造産業局宇宙産業室で室長補佐を務める國澤朋久氏によれば、国内の宇宙産業の市場規模は年間3000億円ほどだが、そのうち8~9割は政府機関や宇宙航空研究開発機構(JAXA)が対象で民需は1割ほど。xData Allianceの発足を足掛けに日本の宇宙産業の活性化を狙う。

(日経 xTECH/日経コンピュータ 増田 圭祐)

[日経 xTECH 2018年7月31日掲載]

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