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日本ラグビー勝利への扉

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7人制ラグビー、五輪メダルへ日本代表の現在地

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2018/8/2 6:30
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しかし、フィジー戦ではこのキックオフの直後に日本のパスが味方の後ろにずれた。ボールを取り返したフィジーが一気に攻めて、逆転のトライ。最後は10-35まで点差が開き、日本は敗れた。

同じ試合中、日本は痛いパスミスがもう一度あった。原因を坂井が解説する。「(攻撃時に選手が並ぶ)ラインが浅くなり、ちょっと前掛かりになった。フィットネス(持久力)と気持ちの部分が原因」

「まずフィットネス上げなければ」

続く2試合で連敗した原因もフィジー戦の後半と同じだった。「フィジーとやって(選手が)今まで感じたことのない疲労を感じたと思う」と小沢大主将(トヨタ自動車)。坂井も「フィジー戦以降、目に見えて脚が止まった」と話し、「日本は走り勝たないといけない。まずフィットネスを上げなければ」と強調する。

新体制で初めての大きな世界大会で一定の手応えはつかんだ=共同

新体制で初めての大きな世界大会で一定の手応えはつかんだ=共同

今の日本は、一部の強豪国より持久力走のタイムが劣る。20メートル走のタイムも4%程度遅いなどスピードにも課題があるうえ、選手の平均体重も軽い。つまり、プレーの土台となる体がまだまだ足りない。

ほかにも課題は残る。3試合目のカナダ戦。17-35と苦杯を喫した原因は、相手ボールのキックオフだった。強豪国では80%に達する獲得率が、この試合の日本は20%。大会を通じても67%にとどまった。

「相手に同じところに蹴られているのだから、布陣の修正をしてもよかった。経験のなさ、甘さが出た」と坂井。逆にカナダは、日本選手の目に日光が入る位置にボールを上げる老練さも持ち合わせていた。

それでも新体制で初めての大きな世界大会で一定の手応えをつかみ、選手の顔色は暗くない。通算4トライを挙げた副島亀里ララボウラティアナラ(コカ・コーラ)は「新しいチームでいい方向に向かっている」。小沢主将も「今までやってきたことは間違いではない」と話す。

岩渕HCは別の光明を感じている。「私が言い続けてきたことがどれだけ結果に影響するか、選手が口々に言っていたのが一番の収穫」。体づくりの重要性のことである。「皆さんが想像されているより、フィットネスは相当上げないといけない」と言うように道のりは遠いが、チームの意思が統一できた分、成長のペースは上がりそう。

男子は環境面の整備がさらに進みそうなのも明るい材料。年内にも練習の拠点となるグラウンドを決め、近隣に選手の住居やチームの事務所も確保。「職住近接」で練習の効率や強度を高め、課題の克服を早める狙いだ。

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