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学力テスト、中学「理科離れ」鮮明

7月31日に公表された全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)のアンケート調査では、前回に引き続き中学での「理科離れ」が明らかになった。

東京都内の中学校で実施された全国学力テスト(4月)

「理科の勉強が好き」と答えた児童生徒は、15年度の調査で小6は83.5%。中3となった今年度は62.9%だった。「理科の勉強が大切」「理科の授業で学んだことが将来社会に出たときに役に立つ」と思う割合もそれぞれ中3で低下。「大切」「役に立つ」は小6で15年度より下がった。

一方で学校へのアンケートを見ると、現場が「理科好き」を増やそうと取り組みを強化していることが分かる。

児童生徒の好奇心や意欲が喚起されるように工夫したと答えた学校は、小学校で96.1%、中学校で97.6%だった。実生活と関連した授業をしたのは小学校で85.7%、中学校で90.6%。それぞれ15年度から5.6ポイント、2.6ポイント増えた。

理科室で観察や実験をする授業を1クラス当たり何回行ったかは、「週1回以上」が小学校で61.1%、中学校で64.6%。15年度からそれぞれ2.7ポイント、5.4ポイント増え、初めて6割を超えた。

実験が育む問題解決力小林辰至・上越教育大名誉教授(理科教育学)の話


 実験は法則や公式の確認のためにするのではなく、仮説や予測を事前に立ててそれが正しいのかを検証するためにやるべきだ。そうすれば、生徒は「自分で法則を見つけ、それが正しかった」と、発見の喜びを実感でき、理科への興味が増すはずだ。
 学習指導要領の改訂により「自ら課題を発見し解決する力」を養うことが重視される。中学校理科は覚えるべき知識も多いが、それが何のために必要なのか、そしてどのように使えるのかを考えさせることが問題解決能力の育成にもつながる。

理科は興味にひき付けて科学実験教室を開催するNPO法人「ガリレオ工房」滝川洋二理事長の話

 中学校に進むと定理や公式の計算など抽象度が高まり「難しい」と感じる生徒が多くなる。理科離れを防ぐには身の回りの興味があることに理科をひき付けて考えることが重要だ。中学校で学ぶ理科の知識で説明できる現象は意外と多い。
 実験は生徒が理科に親しみやすい一方で、事前の準備にかかる時間が多く教員の負担は大きい。また必要な薬品や器具にかかる費用に充てられる予算は少なく、したくてもできないという悩みは多い。教員の働き方改革や予算面の見直しもあわせて考える必要がある。

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