2018年12月16日(日)

千葉・柏駅周辺の中心街、人口増目指す基本構想

2018/8/1 6:30
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千葉県柏市の行政や商工業者、住民、大学など「公・民・学」が連携し、市中心街の活性化に乗り出す。商業施設の比率が高いJR柏駅周辺の土地利用を見直し、マンション開発などで住宅の割合を引き上げる。2040年には駅周辺の定住人口を1万7000人と現在のおよそ2倍に増やす目標を掲げる。まちなかに「商住」の機能をバランス良く配し、生活の利便性や街の魅力を高める。

「柏駅周辺基本構想」では駅周辺に住宅開発を誘導する

公民学が連携する街づくり組織の柏アーバンデザインセンター(UDC2)と柏市、柏商工会議所は20年後の将来像を描いた「柏駅周辺基本構想」を7月下旬に策定した。キーワードに掲げるのは「『商業都市』から『融合都市』へ」。住環境の充実を柱に、多彩な都市機能が混在する街づくりを目指す。

ベッドタウンの印象のある柏市だが、柏駅から半径500メートル圏内の建物の用途をみると、住宅の比率は床面積ベースで33%(日建設計総合研究所調べ)。乗降客数が同水準の中野駅(東京・中野)の57%、吉祥寺駅(東京都武蔵野市)の47%、蒲田駅(東京・大田)の41%を大きく下回る。一方、商業施設の比率は30%と各駅を上回り、商業への依存度が高い。

そこで基本構想は40年の将来像として、柏駅周辺の住戸面積を55万平方メートルと現在の2倍に拡大する目標を掲げた。駅の東西で高層マンションなど再開発事業を誘導し、子育て世帯や定年退職後も元気なアクティブシニアを呼び込む。低層階に集客施設、中高層階に住宅が入る複合施設の誘致も想定する。商業施設やオフィスは現状の床面積をほぼ維持し、住宅の割合を47%に高める。

住宅開発が順調に進んだ場合、柏駅周辺の居住人口は1万7000人と現在の2倍に増える見込み。人口増をテコに街のにぎわいを高め、消費の底上げや労働力の創出につなげる。

柏駅周辺は1970年代前半に全国に先駆けて駅前再開発が始まったが、当時の施設はすでに築40~50年と老朽化が目立つ。都内の繁華街やつくばエクスプレス(TX)沿線地域との競合も激しいなか、16年9月には駅前のそごう柏店が閉店。JR常磐線沿線で随一の繁華街は「大きな転換点を迎えている」(柏商議所の寺嶋哲生会頭)。

基本構想に法的拘束力こそないが、柏市も「10、20年後の柏駅周辺の将来像を多くの人々と共有したい」(秋山浩保市長)と協力する姿勢を示す。一方、大規模な再開発事業を進めるには地権者との利害調整など課題も多く、「融合都市」の実現には行政や地元の商工業者、住民の連携が不可欠となる。

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