トヨタ系8社が決算会見、グループ再編や成長投資に軸足

2018/7/31 20:20
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トヨタ自動車グループ主要8社が31日開いた2018年4~6月期の決算会見では、米国の追加関税などへの懸念が相次いだ。一方、トヨタは自動車製造の周辺事業をグループ各社に集約しており、中国や電気自動車(EV)などの次世代車開発への投資も加速している。改めてグループの総合力がとわれる局面だ。

「追加関税が自動車関係に広がれば地域経済に及ぼす影響が大きい」。アイシン精機の川崎有恒常務役員はこう話す。米国が発動している鉄鋼・アルミニウムなどの追加関税は、同社の営業利益を年10億円前後押し下げる。米国発の貿易摩擦は米現地法人の競争力低下に跳ね返ると危惧する。

31日はデンソー豊田自動織機ジェイテクト豊田合成などからも懸念が相次いだ。

4~6月期は8社とも増収だが4社で純利益が減少。19年3月期でも5社が減益を見込む厳しい収益環境。ジェイテクトは4~6月期の設備投資額が2割増えた。「自動運転対応など先端分野への投資が増えている」(高橋伴和専務取締役)

自動運転や環境対策、次世代車への投資が先行するなか、トヨタグループ内の重複事業を見直してそれぞれ得意な会社への集約を進める再編もテーマになる。

トヨタは電子部品の広瀬工場(愛知県豊田市)を19年末をめどにデンソーに移管する予定だ。デンソーの松井靖常務役員は「移管の具体的な実務を始めた。不安を持つ従業員もいるので丁寧に進めていきたい」と述べたうえで、「集約は今後も起こると理解している」と話した。

豊田自動織機はトヨタからディーゼルエンジン事業の移管を受けている。河井康司常務役員は「まだ具体的な話はないがトヨタから話があれば対応していきたい」という。

トヨタが強化する中国市場ではデンソーが8月1日付で中国部を設立。アイシンも中国の完成車メーカー大手と自動変速機生産で合弁設立を決めるなど共同歩調が活発だ。豊田合成は中国子会社の合併などを進めグループ総出で巨大市場の攻勢に向け地ならしに動く。

トヨタの決算発表は8月3日。貿易摩擦の影響とともに、グループ戦略のあり方も焦点になる。(大本幸宏)

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