2018年8月18日(土)

7月こんなにすごかった 猛暑・豪雨、記録ずくめ

西日本豪雨
猛暑
社会
2018/7/31 10:52
保存
共有
印刷
その他

強い日差しの下、通勤する人たち(31日午前、東京・丸の内)

強い日差しの下、通勤する人たち(31日午前、東京・丸の内)

 記録的な豪雨と猛暑の7月が終わる。上旬の西日本豪雨は約4万5千棟の住宅に被害を与え、被災者は生活再建の見通しが立たないまま、近く1カ月を迎える。中旬の猛暑は全国で熱中症リスクを増大させ、緊急搬送が相次いだ。下旬には台風が観測史上初めて、東から西に日本列島を「逆走」。最後まで異例ずくめだった。

■平成最悪の豪雨

 気象庁のまとめによると、今年7月は全国の雨量観測点の1割強にあたる138地点で、72時間降水量が観測史上の1位を更新した。西日本に豪雨をもたらした6~8日の更新が多い。高知県馬路村で1319.5ミリ、岡山県や広島県の多くの地点で300~400ミリ台を記録した。

 警察庁によると西日本豪雨の死者数は225人。総務省消防庁によると住宅被害は4万5824棟に及ぶ。岡山、広島、愛媛の3県で土砂災害や浸水被害が特に多く、生活再建の見通しは暗い。

 広島県呉市の自宅が土砂で大規模半壊した女性(68)は連日朝から土砂の撤去に明け暮れているが「暑くて体力が持たない。作業は午前中でやめる」。日差しに照りつけられると土砂が固まり、作業がさらに困難になると嘆いていた。

■命に関わる猛暑

汗を拭いながら信号待ちをする人も(31日午前、東京・丸の内)

汗を拭いながら信号待ちをする人も(31日午前、東京・丸の内)

 西日本は豪雨が明けた9日以降に梅雨明け。それから全国的な猛暑が始まった。23日に埼玉県熊谷市で最高気温41.1度を記録し、国内記録を5年ぶりに更新。この7月に観測史上最高気温を塗り替えた地点は全体の1割強の113地点に上る。

 猛暑が続くなかで熱中症による健康被害は深刻化している。

 東京消防庁によると、7月の熱中症とみられる搬送者の人数は4201人(30日時点)で、統計を取り始めた2008年以来過去最多。これまで最も多かった15年7月(2029人)の2倍を超え、昨年1年の搬送者数(3454人)を既に上回った。

 同庁の担当者は「8月以降も厳しい暑さが続く。こまめな水分補給や室温管理を気を緩めずに続けてほしい」と話す。

■台風は逆走

 下旬に猛暑の原因だった太平洋高気圧が東に後退すると、今度は高気圧の縁に沿って台風12号が北上した。偏西風の一部がちぎれてできた「寒冷渦」の反時計回りの空気の渦に巻き込まれ、異例の「西進コース」を取った。

 「こんな台風の動きは見たことがない」と驚くのは気象庁天気相談所の桜井美菜子所長。巨大高気圧や日本上空の寒冷渦など、個々の気象現象はこれまでもあったが、7月の気象が記録的になった理由について「たまたま役者がそろい、一緒に舞台に上がった」と話す。

 8月は日本付近がまた高気圧に覆われやすくなり、酷暑になる可能性も。気象庁は向こう1カ月間、全国的に平年より高温になると予想している。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報