2019年5月22日(水)

「ムガベ後」初の大統領選 ジンバブエ、経済再建が急務

2018/7/30 19:28
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【イスタンブール=佐野彰洋】アフリカ南部のジンバブエで30日、独立以来37年間にわたって実権を握り続けたムガベ前大統領の失脚後、初の大統領選が実施された。ムガベ氏の側近だった、与党ジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU-PF)のムナンガグワ大統領(75)と最大野党、民主変革運動(MDC)のチャミサ議長(40)との事実上の一騎打ちで、接戦とみられる。

議会選も同時に実施した。選管当局は8月4日までに選挙結果を公表する方針だ。過半数を制する候補者がいなければ、9月の決選投票に進む。

いずれの候補が勝利しても失業率9割とされる経済の再建が急務となる。結果次第では野党側の抗議行動やムナンガグワ氏続投を望む軍の介入などで混乱する恐れもある。

2017年11月に事実上のクーデターで辞任に追い込まれたムガベ氏は29日、元部下であるムナンガグワ氏への不支持を明言する一方、チャミサ氏支持を示唆した。

ムガベ氏は人権抑圧や白人農地の強制収用など経済運営の失敗で国際的な孤立を招き、経済破綻を引き起こした張本人だが、独立闘争の英雄として影響力を保持する。ムガベ氏の態度表明は与党支持層の一部の離反を呼ぶ可能性がある。

ムガベ政権下の過去の選挙では野党への弾圧や暴力が横行した。ムナンガグワ氏は、自由で公正な選挙をアピールするため、欧州連合(EU)や米国などからの選挙監視団を受け入れた。

現地からの報道によると、事前の選挙運動はおおむね平穏に行われたもようだが、国連人権高等弁務官事務所は「有権者への脅迫」や「集会への参加の強制」が多数報告されたと懸念を表明した。

弁護士で牧師でもあるチャミサ氏は有権者登録の不正を指摘し、選管当局の中立性に問題があると主張している。

ムナンガグワ氏は独立前の黒人解放運動に加わり、首相、大統領として独裁を続けたムガベ氏の側近だった。反ムガベ派の約2万人が虐殺された事件への関与も取り沙汰されている。

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