2019年3月23日(土)

神戸市、フェイスブックと連携 自治体で初 地域や企業のPRで

2018/7/30 19:06
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交流サイト(SNS)最大手の米フェイスブックの日本法人、フェイスブックジャパン(東京・港)は30日、神戸市と同社SNSを使った地域経済の活性化で連携協定を結んだ。同社が市職員に効果的な市政情報の発信方法を伝えるほか、市の仲介により、同社が中小企業向けにマーケティングセミナーなどを開く。

フェイスブックのノウハウを地域の発信力に生かす(神戸市の久元喜造市長(左)と長谷川晋社長)

「地域経済・コミュニティ活性化に関する事業連携協定」を締結した。フェイスブックジャパンが自治体と連携協定を結ぶのは初めて。フェイスブックと同社傘下の写真共有サイト「インスタグラム」を市政や市内企業の情報発信に活用してもらい、市域の発展やブランド向上を図る。SNS上のトラブル対策についても学んでもらう。

中小企業に対しては、市の仲介でセミナーを開く。飲食業や宿泊業など幅広い業種の参加を見込み、趣味趣向や住んでいる地域、年齢層などを踏まえて広告を出す「ターゲット広告」をSNSに出して自社商品をPRする手法などを伝える。広告出稿は500円から可能という。

協定に基づき、9月8日から16日まで「神戸市フェイスブック ブルーウィーク」を実施、企業向けなど複数のセミナーを開く。

フェイスブックは地方のニーズや課題を集めて分析するなどして、今後の自社ビジネスに生かす。

■デジタル広告、中小企業との相性いい

フェイスブックジャパンの長谷川晋社長に神戸市との連携の狙いなどを聞いた。

――連携相手に自治体を選んだ理由は。

「フェイスブックは月間アクティブ利用者数が世界に22億人、日本でも2800万人いる。投稿内容もみんな違い、ニーズに合わせた効果的な広告を出せる。市と連携すれば、市内の中小企業などにその広告のノウハウや機会を広く知ってもらえる。また地域の課題やニーズを発掘できる」

「フェイスブックや(同社傘下の)インスタグラムのデジタル広告は、中小企業との相性が抜群だ。少額からでも広告が出せるうえ、年齢や場所など細かくターゲットを絞れる。広告効果を調べながら対象商圏を広げる販売戦略を練りやすい」

――具体的には。

「例えば『旅行好き』な個人に対して国内外を問わずサービスや商品を直接PRすることが可能になる。中小宿泊業者が台湾のお客さんに売り込みをかけたり、飲食店がまず神戸市域だけで新商品をアピールしたりできる」

――連携先の第1号が神戸市でした。

「2017年10月にインスタグラム最高製品責任者のケビン・ウェイル氏が神戸市長を表敬訪問したのがきっかけだった。神戸市はIT(情報技術)を活用して経済活性化する取り組みを進めており、親和性があった」

――今後、自治体との連携は増えますか。

「成果が出れば『活性化の成功モデル』として全国に広げられる。すでに複数の県や市など自治体などと前向きに話を進めている。ただ、金太郎アメのように同じ仕組みを広げるのではなく、人口減少など地域固有の課題解決へ常に向き合う」

――個人情報保護などの問題で米フェイスブック株が急落しました。

「グローバルでこの問題に取り組んでおり、基盤である個人情報保護に投資をしていく。日本では世界に先駆けてシニア向けに安全・安心にフェイスブックを使う企画を始めており、今年だけで1000人と話をする予定だ」

(聞き手は沖永翔也)

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