2018年12月17日(月)

HERP、採用情報のオープン化推進

2018/7/30 18:49
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IT(情報技術)関連スタートアップのHERP(東京・品川、庄田一郎社長)が企業の枠を超えた採用情報のオープン化を進めている。複数の求人媒体に寄せられる応募者の情報を自動で集め一元管理する仕組みで、企業の採用担当者の事務作業を軽減する効果が期待できる。第1弾としてミクシィ・リクルートメント(東京・渋谷)、SCOUTER(同)の人材サービス2社と提携。8月からサービスを始める。

庄田一郎社長は「採用情報のオープン化」を提唱する

広範囲に人材を採用する場合、企業は複数の求人媒体を同時に利用する。ただ、それぞれの求人媒体は一般的には互いに競合関係にあるため、企業担当者は求人媒体ごとにそのひな型に合わせた求人票を作成したり、媒体ごとに散らばっている応募者の情報を表計算ソフトに入力し直して管理したりするなどの手間がかかっている。

採用情報のオープン化の狙いは、求人媒体を問わずに応募者情報を1つのシステムで管理し業務を効率化することにある。庄田社長は人材大手のリクルートで営業を経験した後、婚活アプリを運営するエウレカ(東京・港)で採用業務を担当。事務作業を自動化する需要の大きさに気付き、2017年3月にHERPを設立した。

ただシステムはつくれても、オープン化の構想に賛同する人材会社を集めるのは容易ではない。人材会社にとって応募者情報は収益の源泉。企業が出した求人広告に対してどれぐらい応募者があったかは広告単価にも関わる情報で、外部には公開したがらない。HERPのオープン化構想は、こうした人材業界の商習慣に風穴を空ける挑戦となる。

構想に賛同したミクシィ・リクルートメントはIT・ウェブ業界に特化した転職・求人サイト「Find Job!」を1997年から運営する。鈴木貴史社長は「求人サービスが乱立したことで、人事や経営者に多大な採用負荷がかかっている。(HERPの構想は)これらの負荷を取り除くビジネスイノベーション」と評価する。個人が副業で身近な転職者を企業に紹介するサービスを運営するSCOUTERの中嶋汰朗代表も「採用に関する工程数の削減に取り組んでいきたい」と話す。

HERPはミクシィなど2社と連携が決まったことを受け、ベータ版サービスを初期無料で提供する予定だ。今後は求人サイトを運営するほかの人材会社にも参加を呼びかける。採用担当者が1つの求人票をつくると複数の媒体に公開できたり、応募があった瞬間に候補者情報を自動で登録したりできるようにし、将来の課金につなげる考えだ。(鈴木健二朗)

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