諫早湾干拓訴訟、漁業者側に不利な結論か 30日に判決

2018/7/28 10:11
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国営諫早湾干拓事業(長崎県)の潮受け堤防排水門の開門を命じた確定判決に対し、国が開門を強制しないよう求めた請求異議訴訟の控訴審判決が30日、福岡高裁(西井和徒裁判長)で言い渡される。判決は漁業者側に不利な内容となる公算が大きく、他の訴訟にも影響する可能性がある。

国は開門を命じた2010年の福岡高裁の確定判決に従っておらず、代わりに制裁金を支払っている。今回の訴訟はこうした強制執行をしないよう求めて国が14年に提訴した。

国は「確定判決後に事情が変わった」とし、開門しないことの正当性を訴える。具体的には▽漁業者の共同漁業権は既に消滅し、開門を求める権利はない▽13年に開門差し止め決定が出た▽漁獲量は増加傾向に転じた――などと主張する。

これに対し、開門を求める漁業者側は「権利は消滅しておらず、漁業被害も継続している」などと反論している。

一審・佐賀地裁は国の請求を棄却。控訴審で福岡高裁は全面解決を模索して2度の和解勧告を出し、協議も計4回行ったが、「非開門」が前提の内容に漁業者側が反発して決裂した。

これまでに国が支払った制裁金は12億円を超える。ただ高裁は一審判決を取り消し、漁業者側に不利な判決とすることを示唆。漁業者側がよりどころとしてきた確定判決の執行力が失われ、制裁金の返還などに追い込まれる事態も想定される。

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