2019年9月20日(金)

関電、電力販売減に歯止め 4~6月家庭向けは厳しく

2018/7/27 18:04
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関西電力の電力販売の落ち込みに歯止めがかかってきた。27日に発表した2018年4~6月期連結決算で開示した販売電力量は前年同期比0.9%減と、ほぼ前年並みにまで戻った。原子力発電所の再稼働を踏まえた昨年8月の値下げで企業向けが東日本震災後初めてプラスに転換。ただ、家庭向けは新電力の攻勢でマイナス幅が拡大しており、てこ入れが課題となりそうだ。

4~6月の販売電力量は0.9%減の265億キロワット時だった。16年4月からの小売り全面自由化で販売競争が激化。17年7~9月期には前年同期比8.2%減だったが、それ以降は徐々にマイナス幅が縮小している。今回の決算は燃料費高騰が響いて最終減益となったが、販売は復調しつつある。

けん引したのは主に企業向けの「電力」で4.8%増の184億キロワット時。プラスは東日本大震災直後の11年4~6月期以来だ。法人契約は4月が切り替え期となる。高浜原子力発電所3、4号機(福井県高浜町)の再稼働による昨夏の値下げを踏まえた安値提示で顧客の開拓や取り戻しが進んだ。

ただ懸念材料となるのが家庭向けの「電灯」で、11.9%減の80億キロワット時だった。18年1~3月期には1.1%減まで落ち込み幅を縮めていたが、再び大きく落ち込んだ。

4月は家庭向けも会社員の異動などで契約切り替えが多くなる。関電は4月からガス契約とセットで割安感を打ち出した「なっトクパック」を投入。大阪ガスとの競争にも「手応えがある」(幹部)との声も聞かれていたが、流出自体には歯止めがかかっていないことが浮き彫りになった。関電の担当者は「原因を分析していきたい」と話す。

17年4月に参入した家庭など向けのガス小売りでは契約は61万件まで増え、目標の80万件達成が近づいている。それでも柱の家庭向け電力販売全体の盛り返しまでにはつながっていない。

大飯原子力発電所3、4号機(福井県おおい町)の再稼働で、関電は7月から昨夏を上回る値下げに踏み切った。足元では猛暑で電力需要は増しているが、あくまで一時的なもの。家庭の流出がこのまま続けば新たな対策も視野に入ってきそうだ。(中西誠)

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