2018年8月21日(火)

余った小銭を「逆両替」 米コインスター上陸

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2018/7/27 11:57
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 余った小銭を機械に入れると、紙幣や電子マネーに「逆両替」してくれる――。こんなサービスを手がける米コインスター(ワシントン)は27日、日本に上陸すると発表した。まずユニー・ファミリーマートホールディングス傘下のユニーの横浜市の3店舗に両替機をおき、家庭で眠る小銭を掘り起こす。海外ではアマゾン内で使える通貨などに交換できる点が受けているが、日本ではまず紙幣への交換のみでスタートする。

コインスターの両替機をユニーの3店舗で導入する(写真左がユニーの佐古則男社長、右がコインスターのジム・ギャリティCEO)

コインスターの両替機

■手数料は当面9.9%

 両替機を設置するのはいずれも横浜市で「アピタテラス横浜綱島」「アピタ長津田店」「アピタ戸塚店」の3店舗。両替機に硬貨を入れると、1分間で600枚の速度で枚数や金額を算出する。画面に表示された小銭の金額を確認すると引換券が発行され、サービスカウンターに持って行けば紙幣と交換できる。

 両替機の設置費用は無料だが、交換にかかる手数料は当面9.9%かかる。これがユニーとコインスターの収入源となる。小銭から紙幣への逆両替は銀行のATMでも可能だが、ユニーの店舗は営業時間が長いため違いを出せるとみる。

 27日に横浜市で記者会見したユニーの佐古則男社長は「電子マネー決済は進んでいるが、硬貨の貯蔵量は増えている」と話した。紙幣だけでなくポイントや電子マネーと交換するサービスも今後検討する。通貨の流通量に影響を与えるため、金融庁との折衝が必要になる。

 ユニーは支払いで使用しにくい硬貨を紙幣に交換することで、導入店舗の客単価や集客力の向上にもつながると期待する。半年後をメドに1日あたり30~40人がそれぞれ2000~2500円程度を紙幣に交換すると見込み、年間2400万円の交換・換金額を目指す。効果があれば、対象店舗を広げ、店舗で利用できるクーポン券などとの交換も検討している。

■海外ではアマゾンと提携

 コインスターは1992年に創業し、2008年から米ウォルマートで本格展開し始め、9割を超える店舗に導入した。現在はドイツやフランスなど9カ国・地域に事業領域を広げ、導入台数は2万台を超えた。

 欧米では、紙幣のほかに、アマゾン・キャッシュのアプリや「フォーエバー21」などアパレルブランドのギフト券などと交換できる。年間の両替・交換金額は約3450億円。足元では米アマゾン・ドット・コムとの提携を拡大している。

 海外に比べて日本のキャッシュレス決済の比率はクレジットカード決済を含めても2割程度と、普及が遅れている。コインスターにとって日本は開拓余地の大きい市場に映り、ジム・ギャリティ最高経営責任者(CEO)は「日本は米国の市場規模に匹敵する」と力を込める。国内では5年以内にスーパーマーケットを中心に5000~7000台を導入したい考えだ。

 日本は海外と比べてATM網が発達し、小銭を使う習慣も残っている。ユニーの店舗はコインスターの両替機が日本の消費者に受け入れられるのか占う試金石となる。

(高橋彩)

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