フェイスブック株、時価総額13兆円減 下げ幅最大
【ニューヨーク=宮本岳則】26日の米国株式市場でフェイスブック株が前日比19%安となり、時価総額は1日で1194億ドル(約13兆円)減った。米メディアによると米国の上場企業の1日の時価総額の下げ幅としては過去最大となった。25日に公表した2018年4~6月期決算が市場の予想に届かず、経営陣が成長鈍化の見通しを示したことも嫌気された。

フェイスブックは25日の取引終了後に決算を発表した。25日の取引時間中に同社株は上場来高値を更新。時価総額は終値ベースで6298億ドル(約69兆円)に達していただけに反動が大きくなった。26日にフェイスブックが失った時価総額は、日本のソフトバンクグループ1社分(約10兆円)を上回る。
米CNBCによると、時価総額が1日に1000億ドル以上減った上場企業はフェイスブックが初めてという。これまで最も大きい下げ幅は、2000年9月22日の米インテル株で907億ドルだった。直近では13年1月に米アップルが1日で600億ドル近く下落した。
フェイスブックが25日に公表した4~6月期決算では売上高が市場予想を下回り、伸び率も1~3月期を大幅に下回った。デビッド・ウェーナー最高財務責任者(CFO)は電話会見で「18年第3、第4四半期の売上高の伸び率は下がる」と説明していた。
同社では6月末の1日あたり利用者数も想定に届かなかった。3月に個人情報の流出問題が明らかになり、不正対策費用の負担も重い。人手がかからず事業効率が高いビジネスモデルは変わりつつある。
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