オウム、この痛ましき自画像 論説委員会・大島三緒
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たたみかけるような「終わらせ方」である。オウム真理教事件の確定死刑囚13人。うち教団元代表ら7人に続き、残る6人への刑執行も短兵急に果たされた。
この事件のまがまがしさを思えば、そして是非は別として日本に死刑制度がある以上、執行自体はいずれ不可避であったに違いない。
もっとも、オウム事件には社会がくみ取るべき重い示唆がある。異形の犯罪でありながら、一般社会に普遍的なテーマを内包してもいる。オウムは...
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