2018年11月15日(木)
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東証1部全銘柄の指標
連結前期基準予想
純資産倍率 1.21倍 --
株価収益率13.69倍13.78倍
株式益回り7.30%7.25%
配当利回り1.79% 1.86%
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プロが選ぶ成長株 好成績マネジャーに聞く

2018/7/26 11:32
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世界景気の先行きに不透明感が増し、株式相場は一定の価格帯での上下にとどまる。株高をけん引してきたIT(情報技術)株は高すぎるとの不安も聞かれ出した。成長株はどこにあるのか、選別投資のファンドマネジャーに聞いた。(聞き手は編集委員 松崎雄典)

■産業のデジタル化に寄与する企業が有望

日興アセットマネジメントのグローバル・エクイティ・ヘッド、ウィリアム・ロウ氏

――米国の巨大IT株に投資マネーが集まっています。

日興アセットマネジメントのウイリアム・ロウ氏

日興アセットマネジメントのウイリアム・ロウ氏

「株価を押し上げてきた金融緩和が縮小に向かい、企業の収益力が問われるようになってきた。IT大手は規模のメリットも働くようになり、過去との比較でも、他業種との比較でも収益力が高い。国内総生産(GDP)や金利に左右されない成長力がある。自社株買いも旺盛で、株価が高く保たれている」

「ただ、フェイスブック、アマゾン・ドット・コム、ネットフリックス、アルファベット(グーグル)を示す『FANG』のようにひとかたまりに語られると注意が必要だ。新興国を示した『BRICs』を思い出す。FANGのなかではアマゾンしか保有していない。小売りに占めるシェアはまだ低く、成長余地が大きいとみているためだ」

――IT株をどう選別していますか。

「有望なのは産業のデジタル化に寄与する企業だ。工場や鉱山、建設の現場で、クラウドやセンサーを使って業務を効率化する動きは長期に続く。代表例は米コンサルティングのアクセンチュアだ。デジタル化は機器を買うだけでは進まない。IT導入の技術で優れる。資本効率が高く財務も強固だ」

「日本企業では工場の自動化をセンサーで支援するキーエンスに投資している。スウェーデンの計測機器メーカー、ヘキサゴンも工程管理のデジタル化に優れ、営業利益率は2割強と非常に高い。企業が効率化のためにソフトウエアにお金を投じるようになっているため、米無償基本ソフト(OS)関連サービスのレッドハットも有望だ」

――投資対象を選ぶうえでの注目ポイントは。

「高い収益の持続が見込まれ、信頼できる経営陣や企業統治の構造、財務力を持つ企業だ。5年後の成長を株価がまだ織り込んでいないかどうかを見極める。ポートフォリオには、すでに高い利益を出している企業を75%組み入れ、残りの25%は、収益力を高めていける企業に投資する」

「例えば、ソニーは、CMOS(相補性金属酸化膜半導体)センサーでスマホだけでなく自動運転や工業分野でもリードでき、収益性が高まるとみる。中国のスポーツ用品、李寧は、子供へのスポーツ振興の流れに乗って成長しそうだ。米音響技術のドルビーラボラトリーズは、スマートフォンやテレビへの採用が増え、ようやく利益が高まり始めた」

■企業のマーケティングに変化

アセットマネジメントOneの中小型株ファンドマネジャー、岩本誠一郎氏

――中小型株は昨年のブームで高くなりすぎたのでは。

アセットマネジメントOneの岩本誠一郎氏

アセットマネジメントOneの岩本誠一郎氏

「自動車の電装化や、中小企業の生産性向上といった長期のテーマが続く。日本企業の業績は今年1~3月にいったんピークを付けて踊り場にあり、株価も伸び悩んでいるが、じきに成長率が高まるとみている。借金を増やし過ぎたり、自転車操業のような投資をしたりする企業も出てきたため、選別色は強まるだろう」

――どんなテーマに注目していますか。

「企業のマーケティングが大きく変わろうとしており、支援できる企業は有望だ。ファンドの組み入れ比率が最も高いソネット・メディア・ネットワークスは、インターネット広告の配信速度と精度が極めて高い。ソニーの犬型ロボット『AIBO(アイボ)』や楽曲推薦技術など、AIを長年研究してきた技術者が開発を担う。PR会社のベクトルはメディアに取り上げられる機会を高め、テレビ広告より安く効率よく、広告効果をもたらしている」

「生産性向上のための投資もテーマだ。オロは中小企業・新興企業に、クラウドを使った統合基幹業務システム(ERP)を提供する。独SAPや米セールスフォース・ドットコムのシステムは高価なため、選ばれている。企業のネットへのシフトも興味深い。従来、化粧品会社は、ネットではきちんと接客できないといっていたのに、化粧品口コミサイト『@コスメ』を展開するアイスタイルとの協業に動いている」

――IT関連企業は米中の大手に比べ見劣りしませんか。

「残念ながら日本企業には、事業の基盤を握る『プラットフォーマー』はいない。だが、マイクロソフトやグーグルとぶつからず、協業しながら成長できる企業は多い。電機業界がスマホでは負けても、電子部品では勝てたのと似ている。もっとも、売り上げ規模が小さいので、多くの企業に投資する必要はある。海外展開できなくても日本独自の文化のなかで成長できる企業も多い」

――IT以外にも有望企業はありますか。

「事業承継は、後継者不足によるものから、新興企業の事業売却に広がってきた。米国のように若い起業家が、上場ではなく売却を選ぶようになっており、M&A(合併・買収)仲介のストライクは需要をつかみそうだ。ユニオンツール住友ベークライトのように自動車の電装化で再び成長する企業もある」

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