2019年7月22日(月)

米欧、関税下げ交渉開始 両首脳が合意

2018/7/26 8:30
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記者会見するトランプ米大統領(右)とEUのユンケル欧州委員長=AP

記者会見するトランプ米大統領(右)とEUのユンケル欧州委員長=AP

【ワシントン=鳳山太成】トランプ米大統領は25日、ホワイトハウスで欧州連合(EU)のユンケル欧州委員長と会談した。自動車を除く工業製品の関税撤廃や、米国産の大豆や液化天然ガス(LNG)の対EU輸出拡大に向けた貿易交渉を始めることで合意した。トランプ氏は「交渉中は今回の合意の精神に反したことはしない」としており、自動車への追加関税の棚上げを示唆した。

米政権は6月、EUの鉄鋼とアルミニウムに追加関税を発動。EUは二輪車や農産品に報復関税を課した。トランプ氏が車にも関税を課せばEUも報復する構えを示していた。米欧が貿易摩擦の緩和へひとまず歩み寄った形だが、詳細は今後詰めるとしており対立が再燃する可能性も残る。

共同声明によると、高官協議の枠組みをただちに設ける。「自動車を除く工業製品について関税や非関税障壁、補助金をゼロにする」ために話し合うとしている。大豆のほか、化学品や医薬品の取引も増やす。EUがエネルギーの調達先を多様化するために米国産LNGの輸入を増やすことも盛り込んだ。

米欧は不公正な貿易慣行の問題や世界貿易機関(WTO)の改革にも「同様の考えを持つ他国と一緒に緊密に取り組む」とした。対処する問題として、中国を念頭に知的財産侵害や補助金、過剰生産などを例に挙げた。

トランプ氏は記者会見で、共同声明に基づき「どちらかの国が交渉を打ち切らない限り、双方は今回の合意の精神に反したことはしない」と述べた。ユンケル氏は「交渉中は互いに追加で関税を課すことを留保する」と説明した。米国がEUに課した鉄鋼とアルミへの追加関税や、EUの報復関税についても今後協議するとしている。

会談の焦点は自動車への関税だった。米政権は5月下旬、安全保障を理由に自動車・部品への輸入制限の検討を始めた。トランプ氏はEUが乗用車に課す10%の関税をたびたび批判。EUが譲歩しなければ「欧州車に20%の関税を課す」と脅しをかけてきた。EUはドイツの自動車メーカーなどに悪影響が及ぶのを懸念し、関税を発動しないよう米国に訴えてきた。

車関税を巡っては米国の産業界や議会から強い反対意見が出ているものの、トランプ氏は発動に強い意欲を示している。日本政府や日本の自動車メーカーはコスト上昇を懸念し、相次いで反対を表明した。米国と北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉を進めるカナダやメキシコも関税をかけないよう求めている。

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