2018年9月25日(火)

日本電産、ロボット部品40倍に 成長投資を本格化
4~6月期 純利益33%増で過去最高

エレクトロニクス
関西
2018/7/25 17:52
保存
共有
印刷
その他

 日本電産は25日、ロボット部品などの生産能力を大幅に増強すると発表した。2020年度までの3年間で過去最大の5千億円を投資。ロボット部品の減速機の生産能力を19年度時点で16年度比40倍に増やすほか、車と家電の省エネモーターも大幅に能力を拡大する。ハードディスク駆動装置(HDD)用モーターから家電・産業・車向けを中心とした経営への移行を進める。

決算発表する日本電産の永守重信会長兼CEO(25日午後、東京都千代田区)

 同日発表した2018年4~6月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比33%増の373億円だった。四半期ベースで実質的に過去最高を更新した。売上高は前年同期比12%増の3837億円だった。

 「部品の手当を何とかできないですか」――。多関節ロボの基幹部品となる減速機を生産する日本電産の子会社にはロボット関連企業が毎日のように訪れる。製造業では人手不足の中、ロボット需要が旺盛で、減速機の納入が10カ月以上先となるケースすらある。

 ハーモニック・ドライブ・システムズナブテスコが強みとしてきた減速機に日本電産は新規参入し、永守重信会長の大号令の下、長野県やフィリピンなどで新工場を垂直立ち上げ中だ。急ピッチの増産で減速機生産は19年度に16年度比40倍の年240万台に達する。

 また重点分野である省エネ家電向けのモーターは20年度に1億4千万台と16年度比で3倍に増やす。車用では電気自動車(EV)に使う駆動用モーターで中国に新工場を建設し、自動運転に使う次世代ブレーキやハンドル工場も生産増強する。

 永守氏は「開発投資中心からいよいよ生産能力投資に移った」と説明する。日本電産がこれまで技術開発中心だったのはHDD依存から脱却するためだ。技術を補完するための中・小規模の買収をベースに、要素技術を組み合わせて省エネモーターや複合部品を開発し、事業領域を広げてきた。

 ここへ来て成長領域に積極投資するのは、急増する需要を取り込むためだ。工場の新設だけでなく、発表ベースで60社に達したM&A(合併・買収)で取得した工場の転換も進める。

 買収したイタリア企業のハンガリー工場は車部品用に転換したほか、市場が飽和しつつあるHDD用モーター生産のフィリピンの工場は減速機工場に転用する。

 積極的な設備投資で今後、減価償却負担が重荷となるが、永守会長は「償却負担以上に利益を出せる」と意気込む。

 19年3月期通期の業績予想は純利益が前期比12%増の1470億円と、従来予想から20億円上方修正した。想定為替レートも保守的なため、通期業績がさらに上振れる可能性もある。

秋割実施中!日経Wプランが12月末までお得!

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報