2018年8月21日(火)

長野県内でテレワーク推進活発に 軽井沢や駒ケ根

働き方改革
ネット・IT
北関東・信越
2018/7/25 0:30
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 長野県内で場所や時間にとらわれずに働くテレワークを推進する動きが活発になってきた。軽井沢町では24日、テレワークを推進する協会が発足。駒ケ根市でも同日、政府の「テレワーク・デイズ」に合わせて同市と東京を結ぶウェブテレビ会議が開かれた。首都圏に近く自然も豊かな環境を生かして、多くの市町村が関心を示している。

軽井沢町で24日開いた軽井沢リゾートテレワーク協会の設立式典

軽井沢町で24日開いた軽井沢リゾートテレワーク協会の設立式典

 軽井沢町では民間による「軽井沢リゾートテレワーク協会」の設立式典が開かれた。NTTデータ、日本IBMなど関心を持つ約40企業・団体などが参加。テレワークが可能な施設を視察した。

 協会は2019年4月から会費制の組織とし、首都圏などの企業や団体、町内で受け皿となる法人や個人を結びつけていく。普及活動やテレワーク企画の実施、新しいワークスタイルの研究、東京でのフォーラム開催や情報発信を進める。

 会長に就任した軽井沢観光協会の土屋芳春会長は「軽井沢は標高1000メートルの気候や自然に加え、(リゾートに集まる)人材とコミュニケーションを生かせる。テレワーク環境には最もふさわしい」と述べた。

 JR駒ケ根駅前の空き店舗に17年3月に整備したテレワークオフィス「Koto」には総務省の坂井学副大臣が訪れ、東京の野田聖子総務相とウェブテレビ会議を開いた。坂井副大臣は「オフィスができてから(商店街の)シャッターが上がっていると伺った」と説明。「地方都市なりに(テレワークの)展開の仕方があると感心している。全国でも特筆の事例ではないか」と述べた。

 Kotoは駒ケ根市やクラウドワークス(東京・渋谷)などが運営する。共同代表を務める梶田直氏によると、守秘義務がある事務作業などを請け負う人材が集まり、クラウドを通じて仕事をしているという。

 長野県も24日、テレワーク・デイズの特別協賛団体として130人以上がテレワーク体験に参加した。合同庁舎など13カ所にあるサテライトオフィスでは、近くに住む職員がサテライト勤務を体験。部局長らはタブレット端末を使ったモバイルワークを試した。NTT東日本長野支店(長野市)は24、25日に延べ約100人が自宅近くのNTT施設や在宅のテレワークに参加する予定だ。

 松本市もテレワーク拠点の整備に乗り出した。5月に「松本ものづくり産業支援センター」内にテレワークオフィスを開設した。中心街にも情報通信技術(ICT)活用拠点の整備を検討中で、テレワークオフィスも設ける計画だ。将来は郊外と中心街の2拠点にテレワークで働く人材を集め、働き方改革を進める。

 県内では塩尻市、木曽町、白馬村なども総務省のふるさとテレワーク推進事業の補助を受けサテライトオフィス整備などを進めている。

豊かな自然・首都圏近く

 一般社団法人テレワーク協会(東京・千代田)の中山洋之専務理事によると、日本でテレワークが始まったのは30年前。「ここ数年のICTの進化と政府の働き方改革の推進で急速に機運が高まってきた」という。

 テレワークへの取り組みは地域や企業の実情に応じて様々だ。自社の働き方改革のために取り組むケースのほか、軽井沢のようにテレワーク環境を整えて集客の平準化やリゾート地としての一層のイメージアップを狙う地域もある。

 長野県は首都圏からの利便性や自然の豊かさを前面に出せば、テレワークの先進地になる潜在力を持っている。それにはWi―Fiなどの環境整備も重要になる。

 中山専務理事は「働き方改革以前に生き方改革ができれば自然にテレワークは進む。旧来の働き方に慣れた層には、まずテレワーク・デイズなどでテレワークを経験してもらうのが重要」と話している。

 テレワーク 情報通信技術(ICT)を活用し、場所や時間にとらわれず柔軟に働くこと。自宅利用型(在宅勤務)、施設利用型(サテライトオフィス勤務など)、モバイルワークに分けられる。政府は東京オリンピックの開会式にあたる7月24日を「テレワーク・デイ」として当日の渋滞緩和やテレワークの定着を目指す国民運動プロジェクトに位置づけた。今年は7月23~27日をテレワーク・デイズとし、全国で約30万人がテレワークに参加する見通し。

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