新潟市長退任へ 人口減・財政再建、残る課題

2018/7/25 1:00
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新潟市の篠田昭市長(70)は24日、任期満了に伴う新潟市長選(10月28日投開票)に出馬しない考えを明らかにした。篠田氏は現在4期目。国家戦略特区への指定やBRT(バス高速輸送システム)導入など自身が掲げる政策で成果を上げたが、財政再建や人口減対策は道半ば。課題として次の市長に残された。

不出馬について説明する新潟市の篠田昭市長(24日、新潟市)

不出馬について説明する新潟市の篠田昭市長(24日、新潟市)

同日、新潟市内で記者団の取材に応じた。退任の意向は23日に花角英世新潟県知事に伝えたと明らかにした。篠田氏は花角氏が初当選した6月の知事選で花角氏を応援した。「花角知事は港湾、空港の拠点化や活性化の歯車を力強く回してくれる」と今後に期待した。

篠田氏は新潟日報社論説委員を経て、2002年に初当選。政令指定都市への移行に向けたインフラ整備や国家戦略特区(農業特区)への指定、「水と土の芸術祭」といった文化イベントの開催に力を入れた。

一方、市の貯金にあたる基金の取り崩しを続け、17年度の残高は33億円と06年度の362億円から大きく目減りした。18年度は事業を大幅に見直して2億円を積み増し、17年ぶりの増加を見込む。篠田市長は「もう1~2年早めに(行財政改革を)やるべきだった」と反省した。

次期市長選では中心市街地の活性化に向けてどのような姿勢で取り組むかも焦点になる。篠田氏はBRTの導入を推し進めたが、郊外の一部地域では「市街地への乗り換えが増えて不便になった」という市民の声も目立つ。古町地区の活性化と合わせ、市全体の交流人口拡大に向けた具体的な施策が待たれる。

市長選をめぐっては自民党の前参院議員の中原八一氏(59)と同党の前市議の吉田孝志氏(56)、旧民進党系会派「民主にいがた」に所属する市議の小柳聡氏(31)が立候補を表明している。

篠田市長はこれまで、「基礎自治体に野党共闘の枠組みを持ち込むべきではない」として他の候補者の考え方を見極めて進退を判断する方針を示していた。後継指名については「考えていない」とし、「花角知事としっかりとパートナーシップを組める人になってほしい」と述べた。

新知事就任「役割終わった」

篠田昭新潟市長は24日、新潟市内で報道各社のインタビューに応じた。主な内容は以下の通り。

――不出馬を決断した最大の要因は。

「花角知事が誕生し、県内の市町村と県で拠点化や活性化に総力を集めるための土台ができた。私が先輩面をしているより、きっと花角さんの施策に呼応する公約を立てた人が(次期市長選に)当選するだろう。市の行財政改革プランの策定も進んで、最低限の責任を果たせた。私の役割は終わったかな、と」

――次期市長にふさわしい人物像は何か。

「政令指定都市でもある新潟市は県や市町村、市民、有権者から信頼されることが一番大事だ。まずは人柄と、嘘をつかずに政策をしっかりやること。市長選ではそれを有権者に見分けて頂けるのではないか」

――4期16年で胸が張れること、心残りは。

「大合併を経て政令市になり、貢献できたのは7年前の東日本大震災だと思う。これだけ大きい拠点が本州の日本海側になかったら、最大の急先鋒(せんぽう)としての役割は果たせなかったと思う。一方で港、空港などの拠点化や活性化がなかなかうまくいかなかったことは残念だ」

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