日本がトップ10返り咲き、国連の電子政府ランキング

2018/7/23 20:00
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日経クロステック

国連の経済社会局(UNDESA)は2018年7月19日、国連に加盟する193カ国を対象とした電子政府の調査結果として「世界電子政府ランキング」を発表した。ランキングは2年ごとの更新で、日本は前回2016年の11位から1つだけ順位を上げ、前々回2014年の6位以来2期ぶりにトップ10入りを果たした。

国連電子政府ランキングの上位20カ国の変遷 出所:UNDESAの資料を基に作成。2014~2018年の国名の横はスコア(EGDI:e-government development index)。2018年は2016年からの順位変動も記載

国連電子政府ランキングの上位20カ国の変遷 出所:UNDESAの資料を基に作成。2014~2018年の国名の横はスコア(EGDI:e-government development index)。2018年は2016年からの順位変動も記載

1位は前回の9位から躍進したデンマーク。2位と3位は前回と変わらず、それぞれオーストラリアと韓国だった。トップ10の顔ぶれは、前回7位だったオランダが13位に後退し、日本が復活したほかは変化は無かった。

同ランキングは「オンラインサービスの質」「通信インフラの状況」「人的資源」の3分野の個別指標を基に「電子政府発展度指標(EGDI:e-government development index)」を算出して決定している。指標の範囲は0.0~1.0で、全体の平均値は0.55だった。全体平均値は前回2016年の0.49から0.06ポイント増えている。大幅な伸びと言ってよく、報告書では増加の最大要因を「オンラインサービスが多くの国で充実したため」と分析している。

EGDI指標が0.75超のトップグループ(Very-High-EDGI)は、前回2016年の29カ国から40カ国へと11カ国増えた。欧州ではポルトガルやロシア、ポーランド、ギリシャ、ベラルーシとともに、小国のリヒテンシュタイン、モナコ、マルタもトップグループ入りした。アジアではキプロスとカザフスタンが加わり、中南米からは初めてウルグアイが加わった。

日本は、技術インフラとオンラインサービスの評価がトップ10返り咲きに貢献した。一方、他のトップ10国と比べると人的資源の評価が相対的に低かった。報告書は、政府が行政手続きのオンライン化や業務・システムの最適化、情報セキュリティの強化などを推進していることに加え、「デジタル・ガバメント推進方針」「官民データ活用推進基本計画」を策定したことなどに言及しており、評価の対象になったようだ。

今回の調査では、パイロット版の位置付けながら、初めて世界40都市の「電子自治体ランキング」もまとめた。対象はアフリカ7都市、南北アメリカ6都市、アジア13都市、欧州12都市、オセアニア2都市で、日本からは東京だけが選ばれた。電子政府版のランキングとは異なり、オンラインサービスの質に関する60項目の評価だけを基にランキングを算出している。東京の評価が東京都および特別区(東京23区)のどのサービスを対象にしたかは明示されていない。

電子自治体ランキングの1位はモスクワ(ロシア)。2位はケープタウン(南アフリカ共和国)とタリン(エストニア)、4位はロンドン(英国)とパリ(フランス)で、東京はトロント(カナダ)と並んで19位だった。アジアでは、ソウル(韓国)が7位、イスタンブール(トルコ)と上海(中国)が11位、ドバイ(アラブ首長国連邦)が16位で、東京はアジア5番手の位置である。ジャカルタ(インドネシア)が23位、ムンバイ(インド)が24位、クアラルンプール(マレーシア)が25位で、東京を追う位置につけている。

(日経BPガバメントテクノロジー 井出一仁)

[日経 xTECH 2018年7月20日掲載]

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