2018年11月14日(水)

フェイスブックに新たな火種? 米解析会社にデータ不正利用の疑い

AI
2018/7/21 18:46
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【シリコンバレー=中西豊紀】米フェイスブックは20日、不正なデータ利用の疑いがあるとして米解析会社「クリムゾン・ヘキサゴン」による同社への情報アクセスを禁止するとともに実態調査に乗り出したことを明らかにした。同社は英コンサルティング会社によるデータの不正取得が問題になったばかり。実際に新たな不正が見つかれば経営への痛手となる。

問題は米ウォール・ストリート・ジャーナル紙が報じ、その後日本経済新聞社の問い合わせにフェイスブックが回答した。同紙によるとクリムゾン・ヘキサゴンは複数の米政府機関やロシアの非営利団体と契約を結び、外部に公開されているフェイスブック上の個人データの解析を手掛けていたという。

フェイスブックは「(子会社の写真共有サイト)インスタグラムを含めて我々の扱う情報を基に外部企業が監視の道具をつくることは禁じている。この問題を真剣に受け止め調査している」と述べた。さらに「現時点の調査ではクリムゾン社にデータを不正に取得した痕跡は見当たらない」としている。

実際に不正があったかどうかは今後の調査次第だ。ただ、今回の疑惑は大量の個人データが市場調査や販促に使われている「データ経済」の実態を示している。

クリムゾン社は1兆を超える言葉のやりとりを交流サイト(SNS)やブログ、ネット上の評価レビューなどから集めているという。それら大量のデータを人工知能(AI)を使って分析し、消費の動向や宣伝の効果を把握するサービスを提供している。

顧客は米ゼネラル・モーターズ(GM)やウォルマート、ツイッター、独アディダスなど大手企業が目立つ。ネットが大量のデータを生み、その活用を望む企業が増えたことで、クリムゾンのような新興の解析企業にビジネスチャンスが広がった。

企業のマーケティングにとどまらず、政府による市民監視や海外機関によるスパイ活動にデータが使われているとすると問題がある。特にロシアによる2016年の大統領選への介入は米議会が問題にしており、今後はフェイスブックはクリムゾンとロシア団体との契約の詳細など説明を求められそうだ。

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