2019年5月23日(木)

人間国宝、新たに3人 同分野で初の3代認定

2018/7/20 18:44
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文化審議会は20日、重要無形文化財保持者(人間国宝)に江戸小紋の小宮康正さん(62)=東京都葛飾区=と能囃子方(はやしかた)大鼓の柿原崇志さん(77)=東京都練馬区、沈金の山岸一男さん(64)=石川県輪島市=の3人を認定するよう林芳正文部科学相に答申した。小宮さんは祖父と父も江戸小紋の人間国宝で、同じ分野の3代連続認定は初めて。政府は秋にも答申通り告示する。

小宮康正さん=共同

柿原崇志さん=共同

山岸一男さん=共同

江戸小紋は型染めの一種。祖父の故康助さん(本名定吉)、父の故康孝さんから受け継いだ染色技法の錬磨に努め、芸術性の高い作品を生み出している。

柿原さんは、卓越した技量で「石橋」「道成寺」など大きな舞台を数多く務めたほか、後進の育成にも力を入れている。

山岸さんは、漆の装飾技法である沈金を応用し、繊細な質感や複雑な色彩を表現。北陸地方の自然や風景をイメージした現代感覚あふれる作品が高く評価された。

3人を含め、人間国宝は計113人となる。

文化審議会はこのほか、指定済みの重要無形文化財の保持者団体構成員として、雅楽の宮内庁式部職楽部(東京都千代田区)の1人、伝統歌舞伎保存会(同)の26人、義太夫節保存会(東京都中央区)の4人を追加認定するよう求めた。

重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定される3人の略歴と業績は次の通り。(敬称略)

【江戸小紋】

小宮 康正(こみや・やすまさ)人間国宝の父・故康孝に師事し、伝統技法を習得。染色に適した生地や型紙の和紙、のりなどに徹底してこだわり「連子柄」に代表される精緻な文様を実現している。2010年紫綬褒章。東京都葛飾区在住。

【能囃子方大鼓】

柿原 崇志(かきはら・たかし)1956年に初舞台。人間国宝の故安福春雄に内弟子入門し、研さんに励んだ。あらゆる曲を的確に表現する安定した技量は、他の能楽師から厚い信頼を得ている。後進の指導にも長年尽力してきた。東京都練馬区在住。

【沈金】

山岸 一男(やまぎし・かずお)沈金の人間国宝の故前大峰、蒔絵(まきえ)の故松田権六から指導を受け、創意工夫を加えて技を磨いた。沈金を応用した「沈金象嵌(ぞうがん)」の技法などを効果的に織り交ぜ、表現の可能性を広げている。12年紫綬褒章。石川県輪島市在住。〔共同〕

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