2019年8月21日(水)

長野知事選告示 現職の阿部氏に共産系の金井氏挑む

2018/7/20 0:00
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任期満了に伴う長野県知事選(8月5日投開票)が19日告示され、いずれも無所属で現職の阿部守一氏(57)と新人で元上田市議の金井忠一氏(68)の2氏が立候補を届け出た。2期8年の実績を訴える阿部氏に、共産党系の金井氏が挑む一騎打ちの構図だが、大型公共事業などを除いて争点が見えにくいとの声も上がっている。

阿部氏は第一声の場所に「政治の原点」という栄村を選んだ

金井氏は長野駅前で南信への第2県庁の設置などを訴えた

「ここ栄村は私の政治の原点。初心に返った気持ちで選挙戦を戦い抜きたい」。自民、立憲民主、国民民主、公明、社民各党の推薦を受ける阿部氏は第一声の場に長野県の最北端である栄村を選んだ。2011年に震度6強の震災に見舞われた同地の復興は、知事として最初の大きな事業となった。「県全体が元気であるためには小さな町村でも安心して暮らせる必要がある」と強調。小規模市町村の振興策を強化していくと訴えた。

阿部氏は公約で信州のブランド化を推し進めるための長野県営業本部(仮称)の設置や4月から始動した県の総合5カ年計画の推進などを掲げている。

同日朝に長野市のホテルで開いた出陣式には自民党や国民民主党など与野党の県選出国会議員のほか、市町村長や経済団体のトップなど幅広い支援者が顔をそろえた。

共産党の推薦を受けた金井氏は長野駅前で第一声を発し、「県民の命と暮らしと平和を守るために全力を尽くす」と訴えた。「大型公共事業を推し進めるのではなく、県民の切実な要望に応えたい」としてリニア中央新幹線事業の中断を掲げた。

また、県南部に第2県庁を設置し副知事を置くと主張。エアコンや洋式トイレが設置されていない学校が多いことなどに触れ、「県民の小さな、大切な要求を県政でやりたい」と述べた。

共産党を除く与野党の主要政党が相乗りする阿部氏の「オール与党」体制では県政へのチェック機能が働かないと批判。大北森林組合の補助金不正受給問題を取り上げ「知事は組合と地方事務所の職員に全ての責任をなすりつけた」と述べた。国との関係について「国にきちんと物を言うことが求められている」とも訴えた。

ただ、リニアや第2県庁など一部を除けば、経済活性化や教育支援など多くの分野では両氏の主張が重なり、争点が見えにくくなっている。

長野県世論調査協会の告示前調査では、争点として重点的に取り上げてほしい施策として「教育・若者・子育て支援」「災害・噴火・地震対策」が上位に上がった。ただこれらの政策では両氏の主張に違いは目立たない。

松本市の80歳代女性は「寝たきりで在宅介護になったときに介護士や看護師が足りるのかが不安だ。介護関係の職業にもっとお金を出して人を集めていかないといけないのでは」と将来の不安を話した。金井氏の演説を聴いていた長野市の男性(32)は「今、長野県が住みやすい県になっているかわからない。学校へのエアコン設置や子どもの医療費無料化を進めてほしい」と語った。

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