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サッカー審判も走れなければ始まらない
ランニングインストラクター 斉藤太郎

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2018/7/22 6:30
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2004~16年に実施された日本サッカー協会の「JFAレフェリーカレッジ」でランニング講師を担当したことが契機となり、現在でもサッカー審判員の方々への指導の場を持たせていただいています。トップリーグの試合で主審が走行する距離は約13キロといわれます。ワールドカップ(W杯)ロシア大会が閉幕したばかりでもあり、今回は審判に求められるランニング能力と日ごろの取り組みについて、紹介させていただきます。

審判員もたゆまぬトレーニングを続けている(2013年のFIFA講習会)

審判員もたゆまぬトレーニングを続けている(2013年のFIFA講習会)

今回のW杯で招集された佐藤隆治さん(1977年生まれ)は2試合(ポルトガル―スペイン戦、オーストラリア―ペルー戦)で第4の審判を担当しました。JFAレフェリーカレッジの1期生です。私が彼のランニングをサポートしたのは04~05年。そこから13年という月日を経て、W杯のステージに到達しました。

1級審判員に合格するとJFL、J2、J1と段階を踏んで経験を積み、さらに上達すると国際試合を担当する国際審判員に任命されます。アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)やW杯予選などを担当します。佐藤さんは7人いる日本人の国際審判員(主審)の1人です。

W杯では基本的に、対戦する2チームにとって中立的な立場であり、トーナメントの進行に利害がないとみられる国の審判員が担当することになります。たとえば欧州と南米の国が対戦するカードでは、アフリカやアジアのレフェリーが担当するといった具合です。4年後のカタール大会でも日本人審判員の活躍を期待しています。

1試合の走行距離は約13キロ

試合がハイレベルになるほど審判の走行距離が増えるかというと、必ずしもそうではないようです。両チームのミスが少なくなることもあり、短くなることもあるそうです。

ここから先は、西村雄一さんに取材した話です。西村さんはニッポンランナーズの会員であり、私がランニングのトレーニングを定期的に担当させていただいています。W杯では10年南アフリカ大会(準々決勝のオランダ―ブラジル戦などを担当)、14年ブラジル大会(開幕戦のブラジル―クロアチア戦を担当)の舞台を踏むという輝かしいキャリアを持っています。

一般ランナーと違う点

サイドステップ、バック、180度ターンなど多方向への移動、そしてストップ(急停止)と、審判には様々な動きが求められます。前進においてはウオーク、ジョグ、テンポ、ラン、スプリントと5段階のギアを使い分けているそうです。これらの要素を包括的に「身のこなし」と私は呼んでいますが、パフォーマンスの個人差が大きい中で、西村さんの身のこなしはシンプルかつスムーズで、芸術的といってもいいほどです。

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