2層高気圧、猛暑もたらす 多治見など40度超え

2018/7/18 20:51
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日本列島は広い範囲で、猛烈な暑さが続いている。岐阜県多治見市では18日、40.7度を記録し、今年の全国最高気温に。7月に40度を超えたのは甲府市で40.4度を記録した2004年7月以来で、異例の早期猛暑となった。太平洋高気圧の上にチベット高気圧が重なるように列島を覆う「2層」構造が猛暑の原因だ。19日以降7月下旬まで続く見通しで、「猛暑商戦」が熱を帯びる。

「命にかかわる危険な暑さ。できる限りの対策を講じてほしい」。気象庁の担当者は18日、異例の言葉を使い、猛暑への注意を呼びかけた。

同日は高気圧に覆われ、東日本から西日本にかけての広い範囲で気温が上昇。全国927の観測地点のうち、3分の2に当たる640地点が「真夏日」(最高気温30度以上)になり、うち190地点が「猛暑日」(同35度以上)だった。岐阜県では美濃市でも40.6度を観測した。

なぜ、広範囲で猛暑になったのか。その最大の要因は7月14~16日の3連休ごろからの気圧配置にある。太平洋高気圧が本州の上空付近を広範囲に覆った。これに加え、西の大陸側からチベット高気圧が日本列島の上空1万5千メートルまで張り出し、2つの高気圧が積み重なり巨大化した「2層」構造が発生。高気圧の中で下降する気流が生じ、地表近くの空気を強く押すことで空気の内部が熱を帯び、気温が上昇して、暑くなるというわけだ。

巨大な高気圧の上空ではより雲ができにくく、直接日光が地表に照りつけることも気温上昇の一因となっている。

例年、猛暑のピークは8月だ。なぜ、早まったのか。今夏は偏西風が平年に比べ、北側に蛇行。太平洋高気圧が7月のうちに大きく張り出しやすくなっていることが早期化を促した要因の一つとの見方がある。「2層」構造の気圧配置が長引くため、気象庁は「記録的な暑さは続くだろう」との見方を示す。

今回の気象条件と似ているのが、13年8月だ。高知県四万十市で41.0度などを記録しており、当時も太平洋高気圧の上をチベット高気圧が覆った。

猛暑でクーラーの利用が増え、電力の需給には早くも影響が出ている。関西電力は18日、東京電力パワーグリッド(PG)や中部電力などから供給を受けた。同日午後4~5時に100万キロワットを融通。同時間帯の使用率が自社の供給力の98%を超えると見込まれたための措置だ。

各地では熱中症とみられる症状が続出。総務省消防庁によると、9~15日の全国の搬送者は前年同期の3割増の9956人(速報値)。西日本を襲った記録的豪雨で被災した岡山や広島を含む11府県で計12人が死亡した。東京消防庁は17日、東京都内(稲城市と島しょ部を除く)の救急出動件数が2900件(速報値)に上り、1日あたりでは1936年の業務開始以来最多となった。

猛暑になればなるほど、熱中症対策の重要さは増す。熱中症を引き起こすには3つの要因がある。高気温や高湿度などの「環境」のほか、体調や持病などの「からだ」、激しい運動や長時間の屋外作業などの「行動」だ。予防にはこまめな水分補給や休憩、室内の適切な温度管理などの対策が欠かせず、特に高齢者や子供には注意が必要となる。

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