2018年12月16日(日)

米ゴールドマン、次期CEOにソロモン氏指名

2018/7/17 21:59
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【ニューヨーク=宮本岳則】米金融機関大手のゴールドマン・サックスは17日、ロイド・ブランクファイン最高経営責任者(CEO、63)の後任として、デービッド・ソロモン最高執行責任者(COO、56)を指名したと発表した。主力だった証券取引仲介のトレーディング部門の収益力は低下。かわりにインターネット銀行などブランクファイン氏が道筋をつけた新たな事業モデルの構築に、次期トップは挑む。

次期CEOに決まったソロモン氏

次期CEOに決まったソロモン氏

ソロモン氏のCEO就任は10月1日を予定する。ブランクファイン氏は退任後も、年末までは取締役会会長(チェアマン)として会社に残り、その後は引退するという。ブランクファイン氏は発表文の中で「ゴールドマンは新たな成長ステージへの移行を実現しようとしている」と述べた。

ブランクファイン氏は2006年にゴールドマンのCEOに就任し、在職期間が10年を超えていた。米銀最大手JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOと共に、08年のリーマン・ショックを乗り越え、いまも経営の先頭に立ち続ける数少ない米金融経営者の一人だ。ダイモン氏は1月、「今後5年間は現職にとどまる」と表明した。別の会合では「米銀は黄金期を迎える」と述べ、JPモルガンの成長に自信を見せている。

退任するブランクファインCEO

退任するブランクファインCEO

ソロモン氏は米ベア・スターンズなどを経て1999年にゴールドマンに入社した。16年に共同COOに昇格してから、有力後継者の一人として知られるようになった。ゴールドマンの祖業ともいえる投資銀行部門が長く、多くの大型案件を裏で支えてきた。同部門は世界のM&A(合併・買収)助言業務でいまもシェア首位を維持し、顧客から手数料を得ている。

米金融機関を巡る競争環境は厳しさを増している。かつての稼ぎ頭だったトレーディング部門は金融規制の影響で収益力が落ちた。ゴールドマンのアニュアルリポートによると、純収入に占めるトレーディングの割合は06年が68%を占めた。17年は「機関投資家向けサービス」と表記されている部門がトレーディングにほぼ相当するが、純収入の37%にすぎない。

一方、IT(情報技術)と金融の融合分野(フィンテック)では新興勢力が台頭している。ブランクファイン氏はフィンテックを活用した個人向け融資事業を立ち上げるなど新たな収益基盤の構築を進めた。この新たな事業は17年に純収入の21%を占めた「投融資」の一部に含まれている。ブランクファイン氏からのバトンをソロモン氏が受け取り、成長戦略を加速させていく構えだ。

ゴールドマンが17日に発表した18年4~6月期決算は、純利益が25億7000万ドル(約2800億円)で、前年同期に比べ40%増えた。世界的にM&Aが活発で、企業への助言を手がける投資銀行部門が好調だった。機関投資家向けサービス部門の純収入はほぼ横ばいだった。

投資銀行部門の純収入は20億ドルとなり、前年同期に比べて18%増えた。米国を中心に大型案件が増え、買収総額は過去最高ペースで推移する。

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