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ソフトバンク連覇に暗雲 苦戦招いた昨季のツケ?

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2018/7/17 6:30
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多少の見込み違いはペナントレースの常だが、これだけ狂うのは想定外ではなかったか。工藤公康監督は「多少悪いところがあっても離脱せずに頑張ってくれた選手のおかげで貯金をもって球宴に入れた。一時は4割を超える打率で打線を引っ張ってくれた柳田君、投手では石川君が結果を残してくれたのが大きい」と前半戦を振り返る。春季キャンプの時点では先発6番手のイスを争っていた石川が5月までに7勝を挙げたのは恐らく唯一の"うれしい誤算"。そんな状況でAクラスを維持できているのは、地力のたまものともいえる。

救援陣への信頼と酷使は表裏一体

工藤監督(左)は後半戦の巻き返しを誓う=共同

工藤監督(左)は後半戦の巻き返しを誓う=共同

だが、王者の現状は一概に「誤算続き」とも片付けられない。サファテはソフトバンクに移籍した2014年以降、4年連続で60試合以上に登板し、昨季は最多の66試合。岩崎は球団記録を更新する72試合に投げた。昨年のソフトバンクは六回を終えてリードしていれば76勝3敗と盤石のブルペン陣は強さの源泉だった。しかし、救援陣への信頼は彼らの酷使と表裏一体でもあった。

昨年8月1日、サヨナラ本塁打を打たれたサファテは「先発投手が早い回で降りる試合が続き、そのツケは後ろに回される。リリーフはみんな疲れている。首脳陣は先発をもっと信頼して長いイニングを投げさせてほしい」と訴え、工藤監督も理解を示した。しかしその後も、日本シリーズ第6戦ではサファテが終盤3イニングを投げてサヨナラ勝ちにつなげるなど、救援陣への依存は変えられなかった。昨季の登板過多が今季の故障の直接の原因とはいいきれなくても、全く関係がないとも考えにくい。多かれ少なかれ、今季のチームが昨季のツケを払わされているのは否定できない。

工藤監督は後半戦に向け「けが人が少しずつ帰ってきてチームの形が整ってくる。(首位と6.5ゲーム差と)逆転できない数字ではないので、やり返せるようにしたい」と巻き返しを狙う。ただ、16日から1軍に復帰した今宮以外はいまだにめどが立たず、サファテや岩崎は今季を棒に振る可能性さえある。30代半ばになった内川や松田の状態が長いスランプなのか、緩やかな衰退の始まりなのかも定かではない。先発の中心を担った石川も6月以降は勝てず、序盤で打ち込まれるケースが目立ち始めた。

成功体験が大きいほど、そこからの脱却は難しい。何本もの太い柱がチームをがっちり支え、今季も優勝候補の大本命とみられたソフトバンクが、Aクラス確保に四苦八苦する厳しい現状。勝負の世界では、何一つ保証されていない。

(吉野浩一郎)

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