豪雨支援、遠くても スマホ募金やアンテナ店で購入

2018/7/14 13:38
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西日本を中心とする豪雨災害の被災地を遠方から支援する動きが広がっている。東京都心のアンテナショップでの特産品購入やインターネット募金、ふるさと納税を通じ、多くの義援金などが集まっている。被災地では3連休初日の14日、ボランティア活動が本格化した。足を運べなくてもスマートフォン(スマホ)からでも気軽にできる支援は息長く続きそうだ。

広島県のアンテナショップに設けられた豪雨被災地を支援する募金箱(14日午前、東京都中央区)

広島県のアンテナショップに設けられた豪雨被災地を支援する募金箱(14日午前、東京都中央区)

■「人ごとと思えず」

岡山県の名産品を扱う東京・新橋の「とっとり・おかやま新橋館」。14日午前10時の開店とともに来店した東京都港区の会社員、高野道子さん(64)はレジ横の募金箱に現金を投入した。1歳と3歳の孫がいる高野さんは、報道で見た被災地の元気のない赤ちゃんの姿が胸に刺さり、「人ごととは思えない」と募金した理由を話した。同館によると、11日からの2日間で約25万円の募金があった。

同館は14、15日に特産の「井原デニム」のダメージ加工体験や白桃などの試食イベントを企画していたが、倉敷市や矢掛町の業者が被害に遭い中止に。友人が被災したという同県出身のスタッフ、岡崎加住子さん(48)は「復興はこれから。息長く応援してほしい」と訴える。

東京・銀座にある広島県のアンテナショップ「TAU」は、製造拠点や物流網が被害に遭い欠品が目立つなか、支援しようと足を運ぶ人で客数は2割近く増えた。高さ60センチほどの酒だるの募金箱は13日夕時点で3分の1ほどが紙幣で埋まっていた。14日からの連休に広島旅行を予定していた東京都大田区の40代の女性は「旅行の代わりにこっちに来た」と、旅先で買うつもりだった特産の「熊野筆」を購入した。

愛媛県産品を販売する東京・新橋の「せとうち旬彩館」には豪雨被害後、同県出身で東京の大学に通う学生から「愛媛のために何かをしたい」という相談があり、店内での募金活動を学生が行うことで調整している。

■ふるさと納税活用

ふるさと納税で支援する動きも広がっている。茨城県境町は多くの犠牲者が出た倉敷市と広島県に対する寄付の代理受け付けを7日に開始。被災自治体に直接寄付すると受領証明書の発行に人手が取られるためで、発行を肩代わりして負担を減らすのが狙いだ。

境町は2015年の関東・東北豪雨で浸水被害に遭い、全国からふるさと納税で支援を受けた。代理受け付けは「恩返し」の意を込めている。災害支援の緊急寄付のため返礼品はないが、すでに1億円を超える寄付の申し込みがある。

山梨県富士吉田市も川の氾濫による水害に見舞われた広島県府中市への寄付の代理受け付けを始めた。市ふるさと納税推進室は「同じ行政職員としてできる支援を精いっぱいしたい」と話す。

ふるさと納税の総合サイト「ふるさとチョイス」は西日本豪雨の被災自治体に対する支援の特設ページを7日に設けた。受領証明書の手続きが遅れる可能性はあるが、被災自治体への直接寄付も可能だ。14日午前時点で約2万7千件、4億円を超える寄付の申し込みがある。

ヤフーの「Yahoo!基金」は14日午前時点で3億6千万円超の募金が集まった。楽天の「楽天クラッチ募金」や、スマホの対話アプリ「LINE」でも募金の受け付けが始まった。いずれもクレジットカードを使った決済サービスだけでなく、各社の買い物サイトを利用するなどしてためたポイントを使い、募金することができる。

ポイントサイト「モッピー」や、クレディセゾンの「永久不滅ポイント」でも寄付できる。

ANAマイレージクラブやJALマイレージバンクは、会員向けにマイレージを使った募金を受け付けている。1マイル1円相当になる。

中央共同募金会の「赤い羽根共同募金」は、被災地で活動するボランティア団体などを支援するための募金を銀行口座への振り込みだけでなく、ネット上のクレジットカード決済でも受け付けている。アマゾンや無印良品の通販サイトでも募金できる。

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