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モドリッチ、この「小さな巨人」がいなければ…

2018/7/13 19:00
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初優勝へ挑むクロアチアもモドリッチがいなければ始まらない=ロイター

初優勝へ挑むクロアチアもモドリッチがいなければ始まらない=ロイター

もし、このチームにモドリッチがいたならば――。そんな目線で空想を巡らすと、にわかに優勝候補になりそうなチームは多かったのではないか。快足FWをそろえていても、パスの出し手が物足りないイングランドがそう。"神様"メッシが孤立していたアルゼンチンもそうだろう。

欧州チャンピオンズリーグを3連覇したレアル・マドリードはこの名手の恩恵にあずかっている。2013年から所属するこの「小さな巨人」が最終ラインからボールを引き取り前線へ渡す役目に精勤するから、守から攻への流れができる。FWロナルドらによる攻めが不発になってもボールを奪い返し、守備の綻びを未然に防いでくれる。

もちろん、初優勝へ挑むクロアチアもモドリッチがいなければ始まらない。この主将を経由することで、ボールはフランスの網の手をかいくぐってピッチを巡る。相手の届かない場所へボールを止める、逃がす、運ぶスキルは世界随一といえ、フランスの猛者たちもモドリッチからボールを奪うのは難儀するはずだ。

身長172センチ、体重は66キログラムほどしかない。この小さく痩身の「ルカ」をファンが「バルカンのクライフ」にもたとえて愛するのは、タッチやパスワークが見とれてしまうほどに華麗だからだけではない気がする。

モドリッチは「個人の賞より母国にメダルをささげたい」という=共同

モドリッチは「個人の賞より母国にメダルをささげたい」という=共同

先立つ準々決勝の延長後半。もう100分以上プレーしているのに30メートルほど先のゴールラインを割りそうなルーズボールへ猛然とダッシュし、ボールを残した。インターセプトを狙って奪えないと拳をたたきつけて悔しがり、2度、3度と追いかけひた走る。

準決勝までの6試合で記録した走行距離は、全チームで最長の63キロ。一番うまい選手が、一番走って、奪って、戦っている。その熱さ、闘魂が、歴史の奔流に振り回されてきたバルカンの小国の人々の胸を打つのだ。

「個人に対する賞より、母国にメダルをささげたい」。幼少期に旧ユーゴスラビアでの民族紛争に巻き込まれ、一家で難民生活を強いられた過去を持つ。モドリッチの自国への愛はそれだけに強い。3試合連続で延長戦まで戦い、体が疲れで縛られたとしても、この主将の高ぶる気持ちまでは抑えられまい。

(岸名章友)

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