2018年11月16日(金)

西日本豪雨1週間、見えぬ生活再建 避難なお6千人

2018/7/13 11:15
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西日本を襲った記録的豪雨は13日、気象庁が各地に大雨特別警報を出した6日から1週間となった。被災地ではなお6千人が避難生活を余儀なくされている。警察庁のまとめでは死者数は14府県で204人。60人以上の安否が不明で捜索活動が続く。ライフラインやインフラの復旧作業は進んでいるが、被災者の生活再建の見通しは立っていない。

土砂に覆われた住宅地。被害を受けた車両が埋もれたまま残されていた(13日午前、広島県坂町)=淡嶋健人撮影

気象庁は6日夕から8日午後まで11府県に大雨特別警報を出し、西日本を中心に広範囲で記録的な豪雨となった。土砂災害と河川氾濫により広島、岡山、愛媛の3県で特に甚大な被害が出た。

国土交通省などによると、広島県は土砂災害の被害が123件で最も多かった。自宅や避難中に土石流に巻き込まれるなどして同県だけで死者は90人を超えた。

土砂が交通網を寸断し、生活や物流を直撃。全長85メートルの橋がほぼ流失したJR芸備線や、盛り土が流されたJR山陽線などで復旧作業が1カ月以上かかる見通しだ。山陽道などの高速道路も通行止めになったが、西日本高速道路は13日、全区間16キロが不通の広島呉道路の一部(3キロ)について通行止めを解除する。

岡山県倉敷市の真備町地区では7日朝に堤防が決壊し、地区全体の約3割が浸水。約4200戸が床上まで浸水し、死者は50人に達している。ポンプ車による地区の排水作業は11日までかかった。

断水が続いて泥を洗い流せないことが復旧の妨げになっていたが、12日に8800戸で日中の生活用水の給水を再開。残る100戸も今週末をメドに順次再開する。

愛媛県は、ミカン産地として知られる宇和島市吉田町などで59件の土砂崩れが発生。県内で20人を超す死者が出ている。傾斜地のミカン畑が崩れるなどし、農業被害の全容はまだ見えていない。

企業の復旧も途上。マツダは12日に本社工場(広島市)と防府工場(山口県防府市)での操業を再開したが、本社工場では昼のみの生産とし、防府工場では14日と21日の操業は取りやめる。

ダイハツ工業も稼働と停止を繰り返す状況が続き、滋賀第2工場(滋賀県竜王町)では13日夜から14日早朝までの稼働を再び休止する。

交通システム機器や紙工機械などを生産する三菱重工業の三原製作所(広島県三原市)では現在も断水状況が続くが、必要最低限の工業用水は調達できており一部で生産を再開している。

ヤマト運輸や佐川急便などの宅配便は依然、一部地域で荷受けを停止している。

厚生労働省によると、最も多いときに18道府県で約26万2千戸あった断水戸数は、12日午後10時時点で約20万8千戸。加藤勝信厚労相は、来週半ばごろまでに広島県呉市などの約16万1千戸で断水が解消される見通しを示している。

経済産業省によると、変電所の停止や高圧線断線などで7日朝に6万2千戸以上あった停電戸数は、13日午前4時に311戸にまで減った。

多くの被災地で豪雨の後は一転して最高気温30度以上の真夏日が続き、避難所生活で体調不良を訴える人も増えている。各自治体は冷房を備えた避難所への集約を進め、総務省消防庁の集計でピーク時に1600カ所以上あった避難所は、13日午前4時半時点で261カ所まで減った。

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