2018年9月23日(日)

背伸ばすイネの遺伝子発見 水没時にホルモン合成

2018/7/13 9:47
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 東北大や名古屋大などの研究チームは、洪水が頻発する東南アジアなどで栽培されている「浮きイネ」が、水没した際に水上に葉を出そうと急激に背丈を伸ばすための遺伝子を突き止めたと、12日付の米科学誌サイエンス電子版に発表した。

 この遺伝子は「SD1遺伝子」と呼ばれ、イネの背丈の調整に関係しているという。記者会見した東北大の黒羽剛助教(植物生理学)は「異常気象などの環境変化に対応する品種の開発に役立つ成果だ」としている。

 研究チームは、日本とバングラデシュで栽培されているイネ計68種類のDNA配列などを比較。バングラデシュの浮きイネにある特異な変異からSD1遺伝子を発見した。

 浮きイネは水没すると、植物ホルモンのエチレンを体内に蓄積する。エチレンとともに増えるタンパク質の一種から働きかけを受けたSD1遺伝子が、SD1タンパク質を大量生産。SD1タンパク質が合成する植物ホルモンのジベレリンが伸長を促すという。実験で、水没させた日本のイネの背丈にほぼ変化はなかったが、浮きイネは1週間で約70センチ伸び、先端が水上に出た。

 黒羽助教によると、1960年代以降に多く作られた倒伏しにくい背の低い品種は、SD1遺伝子の機能が失われた結果という。

〔共同〕

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