2018年9月23日(日)

1人だけの野球部員、「夏」予選へ 助っ人で夢かなう

2018/7/13 9:23
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 生徒数の減少で野球部員が集まらず、たった1人で活動していた青森県の分校の高校球児が他部や本校から助っ人を募って全国高校野球選手権青森大会に出場した。12日に行われた試合は38対0で敗れたが、出場を夢見て練習してきた県立大湊高川内校舎(むつ市)3年の山道昴昇選手(18)は「やりきった。後悔はない」と胸を張った。

大会に向けバッティング練習する県立大湊高川内校舎の山道昴昇選手(10日、青森県むつ市)=共同

 川内校舎は、大湊高の分校。入学者減で2020年度末での閉校が決定している。

 山道選手は小、中学校で野球部だったが、交通事情で通学できたのが野球部員が少ない川内校舎だけだった。しかし1年生の夏、中学時代のチームメートがプレーする姿を見て「もう一度野球がしたい」と心を動かされた。3年生の引退で部員はゼロになっていたが、反対する両親に何度も頭を下げ、秋に入部した。

 顧問の渡部伊織監督(24)と2人きりで体作りや、キャッチボール、トスバッティングなどの練習を続けた。昨年秋や今年春の公式戦では、運営側の補助員として開催球場の客席を一つ一つ拭き、グラウンドを整備。その後は試合に出られない悔しさを胸に汗だくになるまでバットを振った。

 選手を探したが、今年度の全校生徒は35人で頼みの新入生にも野球経験者はゼロ。それでも周囲に声を掛け続け、6月上旬になってほかの部活から4人が応じてくれた。大湊高本校からも、1年生の野球部員5人が加わった。

 試合は県立八戸北高との対戦。山道選手は4番・投手で出場。5回コールド負けとなったが、最後まで投げ抜いた。渡部監督は「楽しんで試合をしていた。今まで指導してきてよかった」と笑顔だった。

 試合後、母みゆきさん(38)に「よく頑張った」と抱き寄せられると、こらえていた涙が流れた。この日は山道選手の誕生日。「一生の思い出。親や仲間、先生たちに感謝しかない」〔共同〕

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