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初優勝狙うクロアチア 98年大会の雪辱へ一丸

2018/7/12 18:17
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初の決勝進出にダリッチ監督(中)は「国の、サッカーの歴史を塗り替えられた」と喜ぶ=AP

初の決勝進出にダリッチ監督(中)は「国の、サッカーの歴史を塗り替えられた」と喜ぶ=AP

 人口400万人ほどのクロアチアが初めて決勝進出を成し遂げた。ダリッチ監督の「国の、サッカーの歴史を塗り替えられた」という喜びの言葉は決して大げさではあるまい。

 3試合連続で120分の激闘を制した。それも16強対決のデンマーク、準々決勝のロシア、準決勝のイングランドとすべて相手に先行を許す苦しい展開。デンマークとロシアはPK戦で競り落とし、イングランドには逆転勝ち。ベスト16以降の戦いをすべて延長で切り抜けて決勝に進む初めてのチームになった。

 前半は若く威勢のいいイングランドに押し込まれた。パスが少しずつずれて、タイミングが合わない。が、レアル・マドリードで数々の栄光に包まれた主将のモドリッチを筆頭にビッグマッチの経験が豊富な選手たちは、枯渇寸前の資源を適切に配分しつつ、ふさわしい場面で使い切る術を心得ていた。

 68分の同点ゴールはビーチバレーの選手でもあるペリシッチが、飛来するクロスを左足アウトで跳躍しながらとらえた。その見事な“球勘”は異業種で鍛えた空中感覚の成せる業だったのか。

 109分のマンジュキッチの決勝点も相手DF陣のほんの一瞬の隙を突いたもの。クリアボールの落下地点に素早く入ったペリシッチが頭で突き上げるようにゴール前に送り返す。この何の変哲もないボールに誰よりも速く反応し、ゴールに変えたのが32歳のベテランFWだった。

 「キャリアで最高のゴール」と誇らしげなFWはその直前には相手GKと交錯し、治療を受けていた。もはや廃車寸前に思えたが、そのわずかな時間に切れかけたバッテリーに少しでも走れるエネルギーをチャージしていたのなら、まさに亀の甲より年の功といえるのだろう。

 15日のファイナルでは西欧と南米勢が独占してきた優勝カップを目指すことになる。1934年大会と62年大会のチェコスロバキア、38年大会と54年大会のハンガリーがかつて決勝を戦い、イタリアや西ドイツ、ブラジルに敗れてきた。クロアチアを待ち受けるのは充実のフランスだ。初出場の98年大会で準決勝で敗れた相手でもある。

 「その試合のことはもちろん(子供心に)おぼえている」とモドリッチ。チームの愛称「バトレニ(炎)」のごとく、雪辱の機会にチームの全員が燃えている。(モスクワ=武智幸徳)

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