2019年9月16日(月)

ネット裏から

フォローする

「不滅の三振記録」から見える選手の実像
スポーツライター 浜田昭八

(1/2ページ)
2018/7/15 6:30
保存
共有
印刷
その他

プロ野球にはペナント争いとは別に、個人記録に注目する楽しみもある。さまざまな個人記録とタイトル争いが、ファンの興味を引きつける。記録好きの米国人らしい話題が、このほど米大リーグの公式サイトに現れた。

「不滅の記録」である。長い歴史がある米大リーグだが、この記録は破られることはないと思われる17の個人記録が選び出されたのだ。そこにはイチローが2004年にマークした「シーズン262安打」、ピート・ローズの「通算4256安打」、カル・リプケンの「2632試合連続出場」などが、さん然と輝いている。

イチローは2004年に262安打を放ち、シーズン最多安打記録を樹立した=共同

イチローは2004年に262安打を放ち、シーズン最多安打記録を樹立した=共同

シーウェルの「シーズン3三振」

それらに交じって、極めて興味深い"最少記録"がある。ジョー・シーウェルが1932年に残した「シーズン3三振」だ。1試合中に3三振する打者はザラにいる。1年でわずか3三振とは一体どういうことか。出場試合、打席数が少ないのではないかと想像した。32年といえば昭和7年。米球界の体制も記録も、ちゃんと整備されていたのかと疑問に思えた。

シーウェルは20年から33年まで14シーズン、インディアンスとヤンキースでプレーした内野手。32年はヤンキースでベーブ・ルース、ルー・ゲーリッグと一緒にプレーした正三塁手だった。3三振はなんと125試合出場、576打席で記録したものだった。どれほど選球眼に優れ、バットコントロールがよかったのか、想像もつかない。

この年は打率2割7分2厘だったが、実働14シーズンで10度、打率3割をマークしている。500打席以上に立った12シーズン中、三振が1桁だったのは8度。ヒットエンドランなど機動攻撃を仕掛けるのに、これほど重宝な選手はいなかったのではないか。通算打率3割1分2厘は光るが、それ以外に突出した通算記録は残していない。それでいて野球殿堂入りしている。チームプレーに徹した姿勢が高く評価されたに違いない。

わが球界にも、三振が少ないので知られた打者が何人かいる。シーズン最少三振記録はセ・リーグが51年の巨人・川上哲治、パ・リーグが同年の大映・酒沢政夫の各6。ともに100試合出場、500打席に達していない記録だった。しかし、両打者とも500打席を超えたシーズンにも三振は少なく、目がよくてミートがうまい点で群を抜いていた。

  • 1
  • 2
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

プロ野球コラム

17年ドラフト会議

電子版トップスポーツトップ

ネット裏から 一覧

フォローする
阪神・鳥谷は今季、代打要員に甘んじてきた=共同共同

 どんな優れたアスリートでも、現役引退は避けられない。競技に対する知識、愛着はあふれるほどにあっても、加齢とともに体力が衰える。トップレベルの技術を維持するための練習がままならぬ状態になって、引退が脳 …続き (9/15)

今年のフレッシュオールスター戦の試合前、ポーズをとる(左から)ロッテ・藤原、日本ハム・吉田輝、中日・根尾、広島・小園。昨夏の甲子園をわかせ、プロに進んだ球児たちだ=共同共同

 昨夏の高校野球甲子園大会の決勝戦で、大阪桐蔭(北大阪)は13―2で金足農(秋田)を下して優勝した。準決勝戦までの全5試合で完投した金足農のエース吉田輝星は消耗著しく、決勝戦では5イニングで12点を失 …続き (8/11)

交換トレードで日本ハムから巨人に入団し、記者会見でポーズをとる藤岡(左)と鍵谷=共同共同

 きれいに言うと「七夕補強」。その実はチーム編成の見込み違いを手直しする、締め切り間際の「駆け込み補強」。ストーブリーグならぬ、クーラーリーグといえるただ今、進行している緊急補強のことだ。
 プロ野球の …続き (7/7)

ハイライト・スポーツ

[PR]

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。