ネット裏から

フォローする

「不滅の三振記録」から見える選手の実像
スポーツライター 浜田昭八

(1/2ページ)
2018/7/15 6:30
保存
共有
印刷
その他

プロ野球にはペナント争いとは別に、個人記録に注目する楽しみもある。さまざまな個人記録とタイトル争いが、ファンの興味を引きつける。記録好きの米国人らしい話題が、このほど米大リーグの公式サイトに現れた。

「不滅の記録」である。長い歴史がある米大リーグだが、この記録は破られることはないと思われる17の個人記録が選び出されたのだ。そこにはイチローが2004年にマークした「シーズン262安打」、ピート・ローズの「通算4256安打」、カル・リプケンの「2632試合連続出場」などが、さん然と輝いている。

イチローは2004年に262安打を放ち、シーズン最多安打記録を樹立した=共同

イチローは2004年に262安打を放ち、シーズン最多安打記録を樹立した=共同

シーウェルの「シーズン3三振」

それらに交じって、極めて興味深い"最少記録"がある。ジョー・シーウェルが1932年に残した「シーズン3三振」だ。1試合中に3三振する打者はザラにいる。1年でわずか3三振とは一体どういうことか。出場試合、打席数が少ないのではないかと想像した。32年といえば昭和7年。米球界の体制も記録も、ちゃんと整備されていたのかと疑問に思えた。

シーウェルは20年から33年まで14シーズン、インディアンスとヤンキースでプレーした内野手。32年はヤンキースでベーブ・ルース、ルー・ゲーリッグと一緒にプレーした正三塁手だった。3三振はなんと125試合出場、576打席で記録したものだった。どれほど選球眼に優れ、バットコントロールがよかったのか、想像もつかない。

この年は打率2割7分2厘だったが、実働14シーズンで10度、打率3割をマークしている。500打席以上に立った12シーズン中、三振が1桁だったのは8度。ヒットエンドランなど機動攻撃を仕掛けるのに、これほど重宝な選手はいなかったのではないか。通算打率3割1分2厘は光るが、それ以外に突出した通算記録は残していない。それでいて野球殿堂入りしている。チームプレーに徹した姿勢が高く評価されたに違いない。

わが球界にも、三振が少ないので知られた打者が何人かいる。シーズン最少三振記録はセ・リーグが51年の巨人・川上哲治、パ・リーグが同年の大映・酒沢政夫の各6。ともに100試合出場、500打席に達していない記録だった。しかし、両打者とも500打席を超えたシーズンにも三振は少なく、目がよくてミートがうまい点で群を抜いていた。

  • 1
  • 2
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

プロ野球コラム

17年ドラフト会議

電子版トップスポーツトップ

ネット裏から 一覧

フォローする
今年のフレッシュオールスター戦の試合前、ポーズをとる(左から)ロッテ・藤原、日本ハム・吉田輝、中日・根尾、広島・小園。昨夏の甲子園をわかせ、プロに進んだ球児たちだ=共同共同

 昨夏の高校野球甲子園大会の決勝戦で、大阪桐蔭(北大阪)は13―2で金足農(秋田)を下して優勝した。準決勝戦までの全5試合で完投した金足農のエース吉田輝星は消耗著しく、決勝戦では5イニングで12点を失 …続き (8/11)

交換トレードで日本ハムから巨人に入団し、記者会見でポーズをとる藤岡(左)と鍵谷=共同共同

 きれいに言うと「七夕補強」。その実はチーム編成の見込み違いを手直しする、締め切り間際の「駆け込み補強」。ストーブリーグならぬ、クーラーリーグといえるただ今、進行している緊急補強のことだ。
 プロ野球の …続き (7/7)

適時打を放ち、ヤクルトの一塁手村上(右)と笑顔で話す日本ハム・清宮。2年目の若手が存在感を見せた3連戦だった=共同共同

 「最近は巨人より広島の方がファンを連れてきてくれる」と、阪神球団の幹部から聞いたのは2年ほど前だった。確かに、広島を迎えたときの甲子園はカープ色に染まる。真っ赤な広島のレプリカユニホームを着たファン …続き (6/9)

ハイライト・スポーツ

[PR]