2018年9月24日(月)

おばあさんと憩う案内所 長崎キリシタン遺産集落

九州・沖縄
2018/7/12 10:38
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 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の新たな世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」を構成する長崎県平戸市・春日集落に、地元のおばあさんらと交流できる案内所「かたりな」がある。漬物を味わったり、たわいもない話に興じたり。遺産登録を受け、憩いの場として観光客が集まりつつある。

長崎県平戸市・春日集落の「かたりな」で来訪者と交流する(左から)寺田ウラさんと寺田ソノさん(1日)=共同

長崎県平戸市・春日集落の「かたりな」で来訪者と交流する(左から)寺田ウラさんと寺田ソノさん(1日)=共同

 「地元の山水で入れたお茶をどうぞ」。登録決定から一夜明けた7月1日午前。穏やかにほほ笑む寺田ソノさん(91)は、湯飲み茶わんをお盆にのせて差し出した。

 卓上には、自宅で作ったフキの漬物。来訪者は箸でつまんで口へ運び、ソノさんの義妹の寺田ウラさん(90)らとの会話を楽しむ。「おいしかった」と告げて後にする来訪者。「ありがとう、ありがとう」。寺田さんらは何度も頭を下げて見送った。

 棚田の眺めが見る者を和ませる春日集落。潜伏期の信徒はこの地で、山岳信仰の場だった近くの安満岳に、自らの信仰を重ね合わせた。

 案内所は平戸市春日町の古民家を改築したもので、市の委託を受けた平戸観光協会が運営。資料室や土産物売り場を備え、4月にオープンした。寺田さんら50代後半~90代前半の女性5人が、交代で離れに待機する。

 同協会によると、7月1~9日の来所者数は計324人で、前月同期比47%増。5人を目当てに立ち寄る人も現れている。これから夏休み期間に突入することもあり、さらなる増加を見込む。

 地元女性への協力を提案した市文化交流課の植野健治さん(43)は「住民と話すことで、信仰の歴史だけでなく現在の生活も感じてくれれば」と期待。ウラさんは「いろいろな人が来てくれてうれしい。精いっぱい頑張る」と意気込む。案内所は午前8時半から午後5時半まで、年末年始を除き毎日開いている。〔共同〕

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