2018年9月21日(金)

ドイツ、ディーゼル車の走行禁止広がる ベンツお膝元も19年から

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ヨーロッパ
2018/7/12 2:23
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 【フランクフルト=深尾幸生】独ダイムラーや独ポルシェが本社を構える独南部のシュツットガルト市で、2019年1月から古いディーゼル乗用車で市街地に乗り入れできなくなることが11日決まった。ドイツ第2の都市ハンブルクは5月から一部の道路での導入に踏み切っており、独国内で広がり始めた。ディーゼル車販売の低迷に拍車がかかる可能性がある。

ディーゼル車の走行を制限を示す標識(ドイツ北部ハンブルク市)

 シュツットガルトを抱えるバーデン・ビュルテンベルク州政府が発表した。乗り入れできなくなるのは「ユーロ4」と呼ばれる2世代前の排ガス規制適合車と、それより古い乗用車だ。おおむね10年ごろまでに新車で販売された車両が対象となる。

 現地メディアによると、シュツットガルトとその近隣自治体の登録車両の約3分の1が対象に含まれるという。ほかの地域から市内に入る車両も禁止の対象となる。

 シュツットガルトでは大気中の有害物質、窒素酸化物(NOx)の量が欧州連合(EU)の規制値を大幅に上回っている。環境団体が市や州に対し対策をとるよう訴えていた。

 乗り入れ禁止エリアに入って警察に取り締まられた運転者は罰金の支払いを求められる見通し。禁止区域内の住人は車両の買い替えに猶予期間が与えられるほか、タクシーやゴミ収集車などは除外される。

 ディーゼル車の走行禁止は、2月に独連邦行政裁判所が大気汚染を改善するために自治体が独自に導入することを認める判決を出した。ハンブルクは、全国に先駆け5月下旬に1世代前の排ガス基準「ユーロ5」とそれより古い車両を対象に導入しており、シュツットガルトより基準は厳しい。

 ハンブルクは大気汚染がひどい2カ所の道路に限定して禁止しているが、シュツットガルトは市街地全域が対象になる。連邦行政裁判所は2月の判決でシュツットガルトについては、19年9月までユーロ5の車両を対象にすべきでないとしていた。9月以降はさらに対象台数が増える可能性がある。

 このほか、西部のアーヘン市でも地元の裁判所が6月、大気汚染に改善が見られない場合、19年のはじめからディーゼル車を走行禁止にすることを命じた。中西部のハイデルベルク市は30年までにガソリン車を含めて内燃機関車の乗り入れを禁止する方針だ。

 シュツットガルトなどでのディーゼル車走行禁止は最新のディーゼル車は対象になっていない。しかし、将来への不安などからディーゼル車離れが顕著だ。

 ドイツの新車販売に占めるディーゼル車のシェアは15年に5割前後だったが、18年1~6月は32%に落ち込んだ。ディーゼル車を手放す際の買い取り価格の低下にもつながっており、走行禁止の広がりはディーゼル車の販売不振に追い打ちをかけそうだ。

 一方、走行禁止の心配のない電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)に買い替える動きが広がっており、1~6月はそれぞれ前年同期と比べ69%、36%増えた。ただ、合計シェアはまだ2%弱にとどまっている。

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