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売却額179億円超 今年も「お化けセール」健在
市場のあり方に変化も

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2018/7/14 6:30
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毎年、売却額を更新し続ける「お化けセール」は、今年も健在だった。9、10の両日、北海道苫小牧市のノーザンホースパークで行われた第21回セレクトセール(日本競走馬協会主催)は、合計で前年を3.5%上回る179億3200万円(税抜き、以下同)を記録した。特に1歳馬233頭が上場された初日は211頭が落札。売却率は90.6%を記録し、売却総額96億7450万円(平均価格約4585万円)は100億円に迫り、ともに史上最高だった。リーマン・ショックなどの影響で65億円を割った2010年から昨年までの7年で2.67倍にも伸ばしており、これ以上に伸びしろがあるのかと思われていたが、前年からさらに伸ばした。一方で、市場のあり方には変化もみえる。

地味だった「ディープ」産駒

2億9000万円で2日間の最高価格となったディープインパクト産駒リアアントニアの2018(当歳、牡)

2億9000万円で2日間の最高価格となったディープインパクト産駒リアアントニアの2018(当歳、牡)

変化の最たるものは、市場の目玉であるディープインパクト産駒への評価だ。初日の1歳部門は好業績の一方で、驚くような高馬は出なかった。1億円以上の高額落札馬は22頭と、前年より7頭多いが、最高落札価格は2億5000万円(キングスローズの2017、父ディープインパクト、牡=落札者はダノックス)で、前年を2000万円下回った。また、高値が予想されたジンジャーパンチの2017は1億9000万円、アゼリの2017は1億4000万円(落札者はともに金子真人ホールディングス)で、2億円に届かなかった。理由は全兄、全姉の競走成績か。ジンジャーパンチの2017の場合、全兄ケイブルグラム、全姉エリティエールが中堅、下級条件止まり。アゼリの2017も、母アゼリは米国でG1を11勝した名馬だが、落札価格2億3500万円の全兄ロイカバードは1600万条件で成績が頭打ち。母が海外の有力牝馬で父がディープインパクトなら値は上がるが、国内で兄姉が走ると減価するのは皮肉な構図といえる。ただ、上場25頭中11頭が1億円以上で落札されており、地味でも高額には違いないのだが。

2日目の当歳部門ではこの傾向がより明確になった。最高価格はディープ産駒のリアアントニアの2018(牡=落札者はサトミホースカンパニー)で2億9000万円だったが、昨年の最高価格のちょうど半額。1億円の大台に乗ったディープ産駒も5頭で、昨年の9頭から大きく減った。前年、高額のディープ産駒争奪戦に加わった主体のうち、近藤利一氏やネット企業のDMM.com(東京・港)が「降りた」ことが大きく影響したが、長期的にはディープ産駒への評価が現実に追いついたといえる。早くから指摘されていた4歳以降の成長力不足は、サトノダイヤモンドの昨年秋以来の不振で「定説」となった。加えて、既に相当数の後継種牡馬が登場したが、存在感は薄い。種牡馬価値も考慮して大金を投じるなら、ルーラーシップやロードカナロアを出したキングカメハメハの方が期待感が大きい。

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