2018年11月20日(火)

タイ洞窟 13人全員生還 不明18日目、最後の5人救出

2018/7/10 22:26
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【チェンライ(タイ北部)=小野由香子】タイ当局は10日、タイ北部チェンライ県のタムルアン洞窟に取り残されていた地元サッカーチームの少年4人とコーチ1人の計5人を救出した。少年らが洞窟に入ってから18日目。世界中の注目を集めた救出劇は13人全員の「奇跡の生還」で幕を閉じた。

最後の一人が洞窟の外に出たのは10日夜6時半(日本時間同8時半)ごろ。チームのコーチ、エカポン・チャンタウォンさん(25)とみられる。タイ海軍特殊部隊はフェイスブックに「奇跡か科学かわからないが、13匹の『イノシシ』が洞窟を出た」と投稿。少年らのサッカーチーム名「ムーパー(タイ語でイノシシ)」にちなんだ。

少年らは一部経路を潜水士に付き添われながら潜水して脱出した。5人は順次、病院へ搬送。病院近くのヘリポートに少年を載せたヘリコプターが到着すると、見物に来ていた地元住民から拍手と歓声が上がった。

9日までに救出された少年8人についてタイ保健省は「健康状態は良好」と発表。救出直後は低体温や不整脈の症状があったが、体力を回復しつつある。ただ、洞窟に2週間以上閉じ込められていたことによる感染症の疑いもあり、検査結果が出るまで家族らと隔離する。退院までは7日かかるという。

国際サッカー連盟(FIFA)のインファンティノ会長は15日のワールドカップ(W杯)ロシア大会の決勝戦に少年らを招待すると表明したが、担当医師は「安静にした方がいい」と話した。

少年らは6月23日、少年1人の誕生日を祝おうと洞窟に入った。だが、豪雨で洞窟内の水位が上昇し、出られなくなった。7月2日に発見されるまで持っていたスナック菓子を分け合い、雨水を飲んでしのいだ。

洞窟の入り口から少年らのいた場所までは約5キロ。経路は一部浸水しており、酸素も薄かった。6日には洞窟内に空気ボンベを運んでいた元海軍特殊部隊の潜水士の男性(38)が死亡した。

救助隊には米英などが派遣した外国人潜水士も参加。世界中が救出劇に関心を寄せた。早くも洞窟の観光地化の話も浮上しているが、安全対策などが指摘されている。

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