2019年5月27日(月)

埼玉県・海洋機構、スパコンで暑さ対策

2018/7/10 22:30
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埼玉県は国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)と連携し、熊谷スポーツ文化公園(同県熊谷市)のヒートアイランド対策を講じる。JAMSTECのスーパーコンピューターで植栽や遮熱舗装の効果を事前に予測。実効性の高い対策につなげる。8月末に工事を終え、2019年のラグビーワールドカップ(W杯)開催に備える。

熊谷ラグビー場への通り道で暑さ対策を進める(熊谷スポーツ文化公園)

公園内にある県営熊谷ラグビー場の周辺で、延長390メートルの並木道や遮熱舗装を整備したり、4600平方メートルに高木を植栽する「小森のオアシス」を開設したりする。並木道などはバス停留所や駐車場からラグビー場までの約1キロメートルの歩道の一部となる。

対策工事の計画に合わせて、県環境科学国際センターとJAMSTECが共同でスパコン「地球シミュレータ」を使った暑熱環境シミュレーションを実施した。同スパコンは世界で唯一、地球全体や特定の地域など、様々な規模の大気現象を予測できる大気海洋結合モデル「MSSG」を扱うことができる。

このモデルを用いて、公園周辺の5キロメートル四方を2~5メートルの解像度で詳細に分析。過去の典型的な猛暑日の実際の気温(熊谷地方気象台平均気温35.7度)などを条件として、ヒートアイランド対策の効果を予測した。

その結果、並木道は樹木を並行に植えるより、交互にずらす配置の方が日陰を5%増やせることが判明。舗装も光をはね返す遮熱舗装が効果が高いことがわかった。並木整備で新たな日陰が生まれ、小森のオアシスを設ける場所では平均気温が34.4度から33.5度と0.9度低下することも確かめられた。

対策を講じたエリア内は、熱中症の危険性を示す暑さ指数が「厳重警戒」「危険」となる地点が2割減るという。

県営熊谷ラグビー場では19年9~10月に1次リーグ3試合が開かれる。県と市は熊谷駅からラグビー場まで約3.5キロを徒歩で訪れるよう推奨している。

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