2018年9月24日(月)

天然ダムが決壊、「段波」発生か 国交省、中小河川対策急ぐ

2018/7/10 19:06
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 10日に氾濫した榎川は広島県が管理する中小河川。上流の「天然ダム」が決壊し、上流から水が一気に押し寄せる「段波」と呼ばれる現象が起きた可能性があるという。小規模河川に流木や土砂が堆積、氾濫につながるケースは2017年の九州北部豪雨などでも起きており、国が対策を急いでいる。

 九州大学の島谷幸宏教授(河川工学)は榎川の流量が急激に増加したことに着目し「土砂崩れなどで生まれた天然ダムが決壊したことが原因」と推測する。その結果、堆積した流木などで川幅が狭くなっていた部分から氾濫したとみられる。島谷教授は「中小河川で起こることがある段波という現象だが、山中でなく住宅地で起きるのは珍しい」としている。

 神戸大学の小林健一郎准教授(河川工学)は「通常、河川は雨が降っている中で越水する。天候が回復した後の越水はあまり聞いたことがない」と話す。

 2017年の九州北部豪雨で中小河川が氾濫し、大きな被害をもたらしたことを受け、国土交通省は今年度から20年度までの計画で「中小河川緊急治水対策プロジェクト」を開始していた。

 過去に土砂や流木による洪水が発生した約700の渓流で、流木を防ぐための設備を新設。また、市役所などの重要施設の浸水が想定される河川では、堤防整備などの工事も実施する。

 国の社会資本整備審議会の17年1月の答申は「整備計画が定められている河川は少ない」として、中小河川の治水対策の遅れを指摘していた。

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