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IoTで離岸流監視、海水浴を安全に 千葉・御宿

千葉県御宿町で7月から、あらゆるモノがインターネットにつながる「IoT」の技術を活用し、海水浴客の海難事故を防ぐ実証試験が始まる。海岸から沖に向けて強い流れが生じる「離岸流」の発生を高機能カメラで自動的に検知し、ライフセーバーにリアルタイムで通知。沖に流されかけた海水浴客をいち早く発見し、迅速に救助に駆けつける体制を整える。

同町とコニカミノルタ、日本ライフセービング協会、中央大学が連携し、7~8月に町内の海水浴場で実証試験する。中央大の遠藤伸太郎助教(スポーツ科学)によると「離岸流の把握から通知、事故の未然防止まで一貫して取り組むのは世界で初めて」という。

実証試験では海水浴場に3台のカメラを置き、海面の様子を常にチェックする。離岸流が発生する際にみられる海水や波の色の変化を検知した場合、即座にライフセーバーが装着するウエアラブル端末に通知。おぼれかけた海水浴客がSOSを訴える前から救助に駆けつけ、重大な事故に発展するのを防ぐ。

離岸流の発生情報は海水浴場に設けるデジタルサイネージ(電子看板)にも表示し、海水浴客に注意を呼びかける。同町の海水浴場では毎年90件程度の海難事故が起きており、実証試験する監視システムで事故件数の半減を目指す。蓄積したデータを生かし、離岸流の発生を予報する仕組みづくりも進める。

童謡「月の沙漠(さばく)」の舞台にもなった御宿町は太平洋岸に沿って砂浜と海が広がり、首都圏各地から海水浴客を集めてきた。しかし、近年は若者を中心とした「海離れ」が響き、夏場の観光客数は2017年実績で6万1000人と10年間で9割近く減少。海水浴場の集客てこ入れが地域の課題となっている。

外洋である太平洋に面した御宿町の海水浴場は離岸流の発生率が高く、「はっきり言って町内の救助件数は多い」(町担当者)。IoTを活用して海水浴場の安全性が高まれば、海水浴の人気回復にも追い風となる。石田義広町長は「実証試験を成功させ、この技術を御宿から世界の海岸に発信してきたい」と意気込んでいる。

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