2018年11月13日(火)

国立大学付属病院、17年度決算は6病院が赤字

科学&新技術
BP速報
2018/7/10 18:00
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日経メディカル Online

国立大学付属病院長会議は2018年7月9日、17年度の国立大学付属病院の決算概要を発表した。それによると、全国45の国立大学付属病院(歯科系2病院、研究所付属病院1病院を含む)を合計した病院収益は前年度比406億円増の1兆1040億円。運営費交付金は同12億円減の1216億円。一方で人件費や診療経費が同437億円膨らんだことから、経常利益は同18億円減の296億円となった。個別にみると45病院中6病院が赤字で、うち3病院は2年以上赤字が続いているという。

記者会見を行う山本修一氏(千葉大学医学部付属病院長)

記者会見を行う山本修一氏(千葉大学医学部付属病院長)

付属病院の収益は、平均在院日数の短縮や高額薬剤の適応患者の増加など診療の機能強化により年々増加傾向にあり10年度から17年度の間に2551億円増となった。だが、経常利益率は10年度の6.6%に対して、17年度は2.7%。消費税の負担や高額薬剤の使用などにより、診療経費は増加傾向にあることから、今後も増収減益の傾向が続くとみられる。

「投資を抑えることで利益を確保している状況で、今後も増収減益の傾向が続くと病院機能の維持が難しくなる」と、千葉大学医学部付属病院長で、国立大学付属病院長会議常置委員長の山本修一氏は強調した。

■20年度には借入金の償還額が財源額を超える予測も

現時点でも投資に伴う借入金に対する償還額が増加していることから、消費税率の10%へのアップも考え合わせると、経常利益と減価償却費を足し合わせたものが2020年度には償還額を上回る逆転現象が起こる計算だ。「現状、借金によって機器や建物の整備を行っているが、新たな借入も困難となる危機感を持っている」(山本氏)。現時点で赤字となっている病院については、19年度にも逆転現象が起こる可能性があるという。

それに伴い、19年度の予算編成に向けて、国立大学付属病院長会議では、(1)国立大学法人が立ちあがった際の承継債務の返済免除や借入金償還に対する財政支援、(2)運営費交付金の充実、(3)消費税補てん――などについて、省庁や国会議員などに働きかけを進めていきたい考えだ。

(日経メディカル 山崎大作)

[日経メディカル Online 2018年7月9日掲載]

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